破裂


イチゴポッキーを食べながら

わたしの半分はあの日の放課後に置き去りのまま

この世界は不思議なもので満ちている

「破裂するべきなんじゃないですかね」

わたしは言った

きょとんとする人々にさらに続けた

「破裂するべきなんじゃないですかねその容器は」

指を差した

びしっとね

やる時はやるんだわたしは

そんな旧時代の遺跡がどうしてまだ存在しているのか?

まいったなあと頭をポリリズム

破裂しろ

びゃあああんと

そのような音を立て

四方八方に吹っ飛べ

そういったことが求められている

ねえ

そこのあなた

えおれ? ってとぼけた顔しないで

世界一ネクターをうまそうに啜りそうなそんなあなたに朗報

「あなたはご自分が破裂した時のために何か備えをしていらっしゃいますか?」

ぽかんとするあなたにさらに続ける

「今なら先端医療もついたお得なプランが月々6円から受けられます」

説明をする

「もう、こわいもんなんか無いっすよね」

部活動の後輩を装いわたしは勧める

保険加入後、夕日に向かって走っちゃいますか?

なんならもう破裂しちゃいますか?


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