命婦(みょうぶ)さんの会話


 翌日、パーティーも無事に済み、マンクス・レディス・ハウスに集った女たちも、本格的に休暇になりました。


 タバサちゃんは、いつものように朝食をいただきに、食堂にいきます。

 しかし誰もいません、命婦(みょうぶ)さんが二人ほどいるだけです。


「誰もお食事に来ないの?」

「皆様、昨日のパーティーで夜更かしされました、朝は起こさないでくれと……」

「パメラ様とスージー様は、久しぶりにお友達に会いに行かれました」


 タバサちゃんはお休みということで、お寝坊したようです。

 アメリカ生まれの、タバサちゃんの朝食はシリアル……


 ミルクなどをかけて食べますが、命婦(みょうぶ)さんが気を気かして、フルーツなどを付けてくれています。

 手間のかからぬ良い子のタバサちゃん、命婦(みょうぶ)さんたちも、タバサちゃんは可愛いのです。


 ファリニシュちゃんが、チキンなどを食べていました。

「貴方も一人?」

「ワン!」

「私とお散歩に行く?」

「ワン!」


 というわけで、ファリニシュちゃんをお供に朝?の、お散歩に出かけたのです。


「お一人で大丈夫かしら?」

 と、命婦(みょうぶ)さんの一人が不安げに云いますと、もう一人が、

「大丈夫よ、チョーカーをもたれているのよ、アンクレットでもすごいのにチョーカーよ、反対に悪さをしようとする者が、可愛そうなことになるわよ、それにファリニシュがついていったのよ」


「そうだったわね、あの犬がお供しているのだから……魔犬ですものね……」


「でも不思議よね、ファリニシュ、タバサ様にはなついているというか、尻尾の振り方が違うのよね……イシス様の前に出ると、おどおどしているのに……」


「ねえ、知ってる、ミコ様の前に出ると、魔犬も尻尾を股に挟んで、主人の足に隠れるのよ」

「ミコ様を相当怖がっているみたい、一度見たことがあるわ」


「その話、噂では聞いたことがあるわ、何でもミコ様、魔犬を捕まえて噛んだと聞いたわ、その後、睨み付けたんだって」


「ミコ様って、時々ものすごく怖いときがあるわね……あのお美しいお顔で、じっと睨むのよ……魔犬が怯えるのも判るわ……」

「あの目を細めてじっと見る癖ね、あれは確かに怖いわ」


「ミコ様って優しくて頼もしくて、ちょっとへそ曲がりが可愛くて、セクシーよね」

「でも……ここだけの話だけど、じっと見られると怖いのだけど……身体がね……」

「それね、皆なるらしいわよ、でも抱かれたら、もっとうずくって、テレーサが云っていたわ、ミコ様、テクニシャンらしいわよ」


「いいわねテレーサ、私の亭主も、もっとうまくなればいいのに……」

「あんたとこ、下手なの?」

「うまいのだけど体力が……」


「ガラナよ、ガラナ、ママがよくパパに飲ませていたもの、私の兄弟、八人もいるのよ」

「それはすごいわね、ガラナね、近頃は南米の物資も手に入るし……今晩試してみるわね♪」


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