【カクヨム版限定エピソード】第35話~リーダーに相応しいのは誰?~

 最強のプレイヤーを目指して、『ゲームワールド』を旅しながら、ゲームに挑み続ける剣達。


 今日も仲間と一緒に未知のゲームへ………あれ?

 ……?


 ねぇ剣と槍一郎。みのりと、前回チームに仲間入りしたレミは何処行った?


「――みのり達なら女子同士でジェンガしに行ったよ」

「そう、僕ら男子はおいてけぼり」


 何故こうなったかは、他サイトでの限定ストエピソードを読めば分かります。

 ……てか本編挟んで宣伝させんじゃねぇ!!


「地の文はほっといて……これからどうする?剣」

「せやな、俺達二人だけでもゲームワールド探索してみっか?」


 シャッフル男子ペアでゲームワールドに向かうとは、中々見ない展開だ。

 そして今回向かうエリアは……


「じゃあ俺達は、ここ行ってみるか!!」


 指したエリアは、【アーケードタウン―ARCADE TOWN―】!!

 だ!!


「……良いね!僕も久々に行ってみたいよ!!」


 意見一致、早速剣はプレイギアでコードを入力し、ゲームワールドに誘う『ゲート』を出現させた。


「「ゲート・オープンッッ!!!」」


 二人揃ってゲートを開き、二人の身体がデータ粒子となって、そのまま異世界へ吸い込まれていくように『ゲームワールド』へ誘った。


 ◇◇◇


 ――ゲームワールド・アーケードエリア、【アーケードタウン】。


 好奇心にビビっとくるようなゲームを求めて、剣と槍一郎は歩きながらエリアを探索中。


「……槍一郎はこーゆー所は良く行くのか?」

「プライベートの時は良く来てるね。『ハングオン』とかシューティングの『ダライアス』とか良くやるかな」


 アーケードタウンはレトロゲームの筐体が並ぶ町でもあって、広い年層で親しまれている。

 槍一郎もレトロゲームには通であった。


「結構チョイス渋いな。レースは未だしも、シューティングも得意なんか?」

「まあね」


 ステータス的にスピードに全振りしてそうな槍一郎。

 シューティングに長けてると言っておけば自動的に説得力も付いてくる。


「いや、嘘は言ってないからね!?」


「分かってるよ。お前平然とした顔で16連射出来そうなオーラ出してそうだし」


「そんなんじゃないよ、125までならやったことはあるけど」

「約1.5倍!!?」


 仮に指にバネを仕組もうとも達成できそうにない記録である。

 それを平気で言うもんだから、強いプレイヤーのは当てにならない。


「……そんな強いなら『シャッフル』のリーダーも槍一郎がやれば良いのに」

 内心ふててる剣がボソッと呟いた。


「――ふて腐れるのは分かるけど、僕は剣がリーダーの方が向いてると思う。冗談は抜きでね」

「………謙遜してんの?」


「そうじゃない。本気で


「それも冗談抜きかよ!?」


 自分より実力が格段上の槍一郎に惚れ込まれる剣。

 複雑な感情に思わず顔も歪み、少し呆気に取られた。


「――だったら、それを証明してみた方が早いだろう。ゲームで!!」

「……あぁ、その方が納得が行くわな。で何やんの?」


「――あった、あのシューティング!!」


 たどり着いたのは、レトロの筐体が突然変異したかのような、『EVO・SPOTエボ スポット』にあるシューティングゲーム。


 それは100インチを越えるほどの巨大なスクリーン。

 そして上に縦、下に横の通路が、L字2階層に交差する独特な作りのアーケード。


 そして操作する戦闘機は……


「これ、だよな……まさか!?」


「そう、これは次世代に進化した!!

 ――【ゼビウス・フューチャー】だ!!!」


 ★★★


【ゼビウス】とは……

 1983年に発表されたアーケードゲーム。壮大な世界観とシューティングの概念に一線を画したシステムで『スペースインベーダー』に次ぐヒットとなった伝説のシューティングゲームである。


 ★★★


「……でもどうやってソルバルウを操作するんだ?レバーもボタンもねぇぜ。L字の線路だけ」


「……


「………はぁ!?」

 剣は常識が崩れたゲームの仕組みに口をあんぐりさせた。


「上の縦線が上下、下の横線で左右にソルバルウを操作してシューティングをする。無論これは1人じゃ出来ない」


ってか……?」


「そう!僕と剣で、このゲームをクリアして証明しよう!!

 ――リーダーに相応しいのは、君なんだってね!!!」


「………………」


 槍一郎の意思表示と同時に、剣は重いプレッシャーが乗し掛かるような感覚を覚えた。


 剣と槍一郎、刃の魂を持つシャッフル男子コンビの可能性や如何に!?

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