ちょっとボス倒しに行ってくる。


 再び洞窟についた俺は、ボスへの道中に沸いた敵を倒しながら進んだ。


 「遂にボスに挑むのか・・・・・・緊張するな・・・・・・」

 

 扉の前で俺は一人いろいろなことを言っていた。

  緊張八割、覚悟二割で、自分は扉を強く押し開けた。



 中に入ると、うっすらとしか周りが見えず、松明に火を付けた。


 中は案外広かった。しかし、腐敗臭が強烈だった、床には、何かの動物らしき骨があった。俺は調べようとかがんだ瞬間


 「ウガァウギュルル!!」


 背後から敵らしき鳴き声がきこえた。すぐさま俺は松明を床に置き、音がした方を向き、剣を構えた。

 するとカタカタと音を鳴らしながら、俺の方に狼らしき動物が突進してきた。

ギリギリで避けた俺は、スキル フラッシュを使い、相手を一時的に麻痺させた。


 「アイツ・・・・・・右肩に毒のような液体が付着してる・・・・・・これがポイズンウルフか……」



遂にボスと対面した俺は、覚悟を決めて、剣を握り直した。


 麻痺状態が終わったのか、ポイズンウルフは俺に向かって毒を吐いた。


俺はその毒を避けた……つもりだったが、左腕に少しかかってしまい、ダメージを受けた。


その場しのぎで俺はスキル ファイヤーブレスを使って、ウルフに 燃焼ダメージを与えた。

これが意外と効いたのか、ポイズンウルフは床に転がりまわっている。


 そのまま俺はスキル フラッシュを使い、ポイズンウルフをひるませ、背後に回り、首に剣を刺し、確殺を入れるために首に刺したまま、剣を半回転させた。


 「ギャウッ!?グフゥ」 


 と、声を漏らしながら、ポイズンウルフは目を閉じた。


「……やったのか……?」


 動かないだけで、もしやまだ生きてるかもしれない。念のためもう一回刺そう。


グサッ



 動かない。


 え?俺倒したの?凄くね?てか、ポイズンウルフ弱くね?え?え。俺が強いだけ?



倒したはずなのに達成感がなかった俺は、一人その場でずっとポイズンウルフに剣を刺していた。

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