第8話心臓/止まる

「うわああああああ」


悲鳴、連続する恐怖


残骸だ、「70が一人とて、70が一人とて」


歌う歌は二番「海からくるもの」


「やめろ、やめてください」


それは、不気味な光景だった、首がたれ、骨が丸見えの少女たちが歌ってる


反響する音楽

手毬唄

それは、別バージョンに移る

「70が一人とて、70が二人とて、回る、回る、血色に回る」

「逃げて早く、逃げてください」

ただ、それでも逃げないずっとスマホを離さない

「--ど、どうですか皆さん」

(こいつら、いや、このひとら相当の馬鹿だ)


モップでお掃除を開始する

「70が一人とて、70が一人とて、つみをあがないしは」


歌に合わせる「磔(はりつけ)獄門」


全員が一斉にこちらを見る

「40が一人とて、40が二人とて、こうこう、こうこうと炎上する


40がひとりとて、40がひとりとて、罪をあがないしは」


「ーー獄炎のほむらーー」

クールも来る

きろっと今度は一斉にクールを見る、「っていうかあれクールなんか違う感じが

「いやーっほ、姉さま、任せてくださいね」

サイコロである


「妄執」の力を使い焼くーー文字通り獄炎の炎で

「18がひとりとて、18がひとりとて、はぐみしは、はぐみしは、童たち」


「18がひとりとて、18がひとりとて、罪をあがないしは」


「---鎮魂の宴」


相棒が、ここで、マントラを唱える、不動明王のだ


モップが回転しはわくはわく

もう一回来る

「「70が一人とて、70が二人とて回る、回る、血色に回る」

ここで、一気に炎、マントラ、モップが最後の最後の敵を倒す

「70が一人とて、7070が一人とて、罪をあがないしは」


炎の十字架ーー足元の邪気をモップで払う、そこに、火炎チョップで首が飛ぶ

「--はりつけ獄門」


スマホでとっていた男たちは、抗議する

「何をするんだ」「取れないじゃないか」

「こうなったら奥に」

「おい、やめろーーそこは素人が行くべきところじゃない」


反響する手毬唄、そして、先に進もうとした彼を「ちょっと署のほうまで来てもらおうか」

駐在さんに連れていかれる

「駐在さん」

「すまなかったね、二人ともそして、新入りのエーと向島さん勘弁してくれないか、本当にすまん」


そして、連行される

「ちくしょう、離せーー離せぇえええええ」

3人の心に、むなしい風がふきすさびながら帰る

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