第5話ご飯

「くーおいしい、やっぱり相棒のご飯はおいしいな」


「そりゃどうも」


さんまの塩焼きに、おろした大根に、ポン酢

そして、シラスに玄米ご飯という、純和風なご飯がおいしい


今日は父親も母親もいないので、相棒の家でご飯を食べている


それにしても、屋根瓦といい、畳といい、さっきの西洋屋敷と違い和風である

ちなみに、テレビを買い替えることもなくーー使えなくなったテレビが、押し入れの中に鎮座しているが


相棒の家は、じいちゃんととうちゃんと相棒という、3人暮らしである

そしてーー父ちゃんがそもそも、船関係の仕事であまり帰ってこないため

一家の食事とか、洗濯とか家事とかを一手に引き受けている


相棒の家は、ところどころお札が貼ってあるーーそれはそうだろう、相棒は3歳まで

祟られていたせいか,よく死にかけた


だから、それをふうじるために、隅に塩が置いてあったり、お札が貼っていあるのだ

「しかし、大丈夫か股間」「塩町~、股間にけりを入れられてどうにかあるほどやわじゃねえよ」

いや、普通どうにかなると思うが

「大丈夫か、」「ちょ、どこさわって、、あん」

「きもちわる」


「な、なんかそこでどんびかㇾてもそれはそれで複雑というか、返して俺の乙女心を」


人形バカは放っておくとして、さすがに18歳の男がすると

えづらがあうとになってしまうため、詮索をやめる


それよりも、ふろの配水管が壊れてるとかいってたため、じいさんと

相棒と、塩町というコンビで銭湯にでも行くことにする

ーやっぱり傷一つついてない、どころか赤くなってたりもしない

(あの怪物とやりあって、それかよ)

正直あれに旧友3人を病院送りにされた今、相棒のすごさがわかる

果てしなく、わかりたくないが


「相棒、狭い、女湯は入れ」

「え~やだよ今日は3人で入るって言ったろ」

「行ってない」


そういう冗談を話し柄、相棒がそそくさと離れていく

理由は、そこにいるメンバーが全員、、「厄人形」を探している男たちだからだ


ーーこういう手合いは一定以上存在する、「ねえ、ここにこの街に、疫病神いるんでしょ」

「やだーーきもちわるーーい」

まだ風呂にも入ってないのに、離れていくーー俺たち


相棒一人で女湯も考えたが、たぶん無駄だろう、女湯にもこういう手合いがいるはずだ


一冊の本を出す、この街の伝説そのものを題材にした「本」


その本自体は、面白いーーただ、悪意があった


それも、わかる人には底知れない悪意がーーーー

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