第5話 距離が近い筈なのに
「そい!そい!そい!」
俺は水を圧縮させて、ゴブリンにヘッドショットを喰らわせる。
水は圧縮させればかなりの凶器になる。だからヘッドショットを上手くやれば、一撃で倒せる。
この方法だが、実は弱点がある。それは、遠くからはヘッドショットを出来ないのだ。なので素早さと防御力をあげて、一気に近づき倒す。
ヘッドショットに頼らなくてもいいかもしれないが、俺は戦闘に慣れていないが故に、一撃で決めないとその間に他のゴブリンにやられたり、逃げ回りながらやると、クレアに当ててしまうかもしれない。
俺は素早くクレアを後ろから攻撃しようとしたゴブリンに近づき倒す。
そして、また、他のゴブリンを倒す。
こうやって、一匹ずつ、確実に仕留め、素早く行動し、標準が定まらないようにする。
「クレア!補助魔法かけたぞ!」
「サンキュー!それじゃラストスパート!」
クレアのゴブリンを倒すスピードがあがる。
「これで最後!」
クレアは最後のゴブリンを倒す。
「よっしゃ終わりーー!」
俺はその場に座り込む。
「ナイスアシスト!」
「おう。」
俺はクレアとハイタッチする。
「さすがに疲れた。今の、さっきの二倍いたんじゃないか?」
「そのわりにはさっきの戦闘より早く終わったけどね。」
クレアも俺の隣に座り言う。
「魔法のおかげだな。まあ、俺はさっきよりもかなり疲れたが。」
魔法を使わないより使った方が早く終わる。でも体力の消耗は、魔法を使った方が激しいらしい。
「私は楽出来たけどね。補助魔法のおかげで早く動けたし。」
つまり俺のおかげだな。
「俺の力見たか。他のニホンジンよりも役に立つだろ?」
「あームカつくのは他のニホンジンだけど、効率で言ったらねえ?」
ちょっと申し訳無さそうに言わんで?悲しくなる。
「てかもう帰るか?今日のレベル上げはこれでいいだろ?」
どうせ、さっさとレベル上げるために、またここに来たんだろうし。
「あれ?知ってたんだ。まあ、今日はもういいかな。シンキの武器も調達しなきゃ。」
ああそうか。あんまり魔法使いすぎるのもあれだし、剣とかの使い方も学ばないと。それは明日、他のハンターの人達が教えてくれるし、武器を選んどくか。
「じゃっ、帰ろっか。」
「せやなー。」
俺達が立った瞬間、大きな足音が聞こえた。
「あーこの足音、ゴブリンと戦う前に聞いたわ。それも、その時は一体だけだったけど、今は2体ね。」
俺達は足音がなっている方へ向く。
「でかくね?」
「・・・私が戦ったときもう少し小さかった。大丈夫かな?」
「一人一体いけるか?」
「あっ」
なんだよ。いきなりそんな意味深なこと言って・・・うせやろ?
そいつは2体増え、4体になった。
「一体ずつならなんとかなったのに。念のため聞くが、こいつどういうモンスター?」
正直分かっているが、ちがうかもしれない。あってたら即逃げる。
「女の敵、オークよ。」
「素早さ上昇!逃げるぞ!」
「了解!」
俺達はとても普通の人やモンスターでは追い付けれないくらいの速さで走る。 まあ、仕方ない。4体とか無理あるし、捕まって薄い本の展開になるとか耐えられん。
俺達が街につくと、二人でぜえぜえと、息を切らした。
「いつか、あんな敵くらい簡単に倒せるくらい強くなってやるから。」
なんかクレアが決意言ってる。
「分かったからギルド行ってから武器屋行こうぜ。もう夕方だ。」
俺がここに来たときは朝だったが、もう夕方になっていた。
「ああ、ホントね。ギルド行きましょうか。」
俺達はギルドに行く。
あっ、そういえば、また大量のゴブリン倒したから、無茶するなって言われるんじゃ?クレアに任せよ。
ギルドについた俺達は門を開ける。
「おお!またクレアちゃんとシンキか!どうかしたのか!」
またまたあった荒くれものハンター達。
みんなそろってこちらを見る。
「さっき、シンキとレベル上げしてたからゴブリンたちの処理とか頼むためよ。あと、シンキとパーティー、組むことにしたわ。」
なにやら言う必要が無さそうことまで言っている。
「あれ?さっきは組んでいなかったのか。まあいいや!シンキ!クレアちゃんのこと頼むぞー?狙っている奴多いからな。強い上に美人だから。」
ハンター達が皆頷く。
そういえば、日本人は見たとこいないようだな。
「まっ、お前さんもニホンジンだろうが、クレアちゃんが一緒にいるってことは、いい奴なんだろ?他のニホンジンに取られる訳にもいかないからな。あいつらハーレム作って楽しんでやがる。本当に頼むぞ?」
悲報。ハーレム作ってた。
「分かりました。そいつらの所にはやりませんよ。」
「おっ?頼りになるな!もしかして?クレアちゃんに惚れたか?」
ハンターが笑いながら言う。
惚れる。ねえ。
「どうよ?クレア?」
「私達の関係は?」
「パートナーってところか?」
「そういうこと。さっ、報告しに行きましょ。」
クレアはカウンターに行く。
「じゃこれで。」
「おう。またこんど、酒飲もうぜ?」
そういや、こっちじゃ14歳は酒飲めるのか?
聞いてみる。
「飲めるぜ。てことで、こんど宴会するときはまぜてやるよ。」
「あっ本当ですか?ありがとうございます。」
「じゃあ、クレアちゃんの方へ行きな。」
「はい。」
俺はお辞儀をして、クレアの方へ行く。
「遅いわよ。あと、私と同い年ね。」
「おっまじか。また今度一緒に飲むか。」
「そうね。私の愚痴は長くなるわよ。」
「それは嫌だ。」
俺達は適当に駄弁りながら行く。
「精算お願いします。」
「はい。ではハンターカードをお預かりします。」
俺達はハンターカードを渡す。
そういえばレベル上がったかな?
「あなた達ゴブリン倒しすぎじゃないですか?二人でいまだけでも、70体倒してますよ?しばらくゴブリン出ませんね。では、ゴブリン70体討伐で140000G、3000Gを差し引いて137000Gです。」
「あっ、ゴブリンの近くにオークが居ました。」
クレアが状況を伝える。
こういう事はちゃんと伝えないといけないのか。
「分かりました。では、お疲れさまでした。」
俺達は大金を受け取り、ギルドをでる。
まさか、14万くらい手に入るとは。これどうするんだろ?山分け?
「じゃ、あんたの武器買って、後は山分けね。」
えっ?それっていいのか?
「それじゃ、俺の方が金貰うことになるがいいのか?」
俺の為にこいつの分の金まで使うのは。
「私は金持ってるからいいの。それよりあんたの装備整えなきゃ。」
「そうか。ありがとう。」
やっぱ、いい人多いわ、ハンター。
「あと、少し金、残すわよ。家買いたいし。」
今なんて言った?家か?俺とこいつの?マジで?
「やっぱ、自分の家買って、ゆっくりしたいじゃない?それに誰かと結婚したらそこ住みたいし。」
「そこに俺もいるから二世帯住宅ってやつじゃねえか。」
俺気まずいぞ?こいつとこいつの旦那がいるとか。
「いいじゃない。とりあえず武器屋行きましょ。」
「おっ、おう。」
なんか変な事になった。
でも分かったな。こいつ、俗に言う親友ポジだ。
とりあえず、クレアがヒロインにならないことが分かったところで、俺達は武器屋に向かった。
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