思い出がたくさん!

‪「せーんぱい」‬

‪「なに?」‬

‪「キスしましょう?」‬

‪「ちょっと待ってね。これだけはどうしても終わらせたいから」‬

‪「それ言うのもう5回目ですよ。いつまで恋人を待たせる気ですか? 焦らしプレイですか!」‬

‪「いや、そういうつもりは本当になくって。これだけは終わらせたいのに、中々終わらないんだ」‬

‪「天才の先輩が終わらせられないって……なにやってるんですか?」

‪「画像整理」

「仕事の資料とかの?」

「ううん。君との思い出が多過ぎて、ちょっと困ってる」

‪「そういうのは大切に保存しておきましょうよ。いや、むしろそうしてください、お願いします」

「……君は保存してる?」

「もちろんですよ。先輩とのツーショと、先輩単体でそれぞれフォルダ分けしてます」

「そんなにある?」

「先輩の寝顔とか集めるといっぱいありますね」

「寝顔とかを撮らないでくれる?」

「先輩の寝顔がかわいいのが悪いです」

「責任転嫁しないでくれる?」

「……俺の手が勝手に」

「意思を強く持って」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る