大事な宝物は『生ショーツ』


 そろそろ陽はかげり、夜が忍び寄ってきています。

 ここで清女さんたちは、明日がありますのでお帰りになり、寵妃さんたちだけで、二次パーティーとなります。


「さて、二次パーティーですよ、あちらにハウスボートを用意してあります」

「飲み物、食べ物はセルフよ、自分で温めてね」


「それからカラオケが用意されています、ちょっと休憩しますので、各自に割り当てられた部屋で、シャワーなど浴びてね」


 ニューナッチェス号から、用意された貸切ハウスボートに移動した寵妃さん一行、ミコさんはお酒も手伝いご機嫌です。

「えっ、着替え、確かに汗まみれよね、でも着替えなんて持っていないわよ、えっ!二次パーティーってそんな趣旨なの!」


「皆の親睦を深めるために、この際、裸の付き合いをしようと」

「いいではないですか、私たちはミコ様の夜の女、全てのメイドハウスに、日本式のバスがありますので、メイドという以上、互いの裸は見慣れています」


「でも互いのランジェリーの趣味は、余り知りませんので、ミコ様の夜に侍るときのノウハウを、交換しようかと話がまとまったのです!ミコ様の反応も、皆知りたいと願っています」


「……ランジェリー・パーティーね、誰が考えたのか……断りにくい理由もついているし……いいわ♪、でも今晩はアリシアが夜伽をするのでしょう、まさか皆を誘ってシェアなの?」

「オフ・コース」

「アマゾネスもいるのよ!」


「皆で夜伽の技術の交換会もかねています!アメリカの女はストレート、隠し事など出来ません」

「この話も正直に申し上げているでしょう、あきらめてくださいね」


「……ランジェリーって、用意してあるの……」

「ヴィクトリアズ・シークレットの、ランジェリーが用意されています」

「いま皆準備しています、ミコ様はそのままの下着でもいいですよ」


「そうだ!余興にミコ様のその下着を賭けて、カードをしましょう♪さあさあ、お着替えしてください♪」

「いやよ!いま履いているのは勘弁してよ、恥ずかしいでしょう!」


「えぇぇぇ、シミでもついているのですか?」

「ついていません!」

「ならばいいではありませんか、勝てばいいのですから、そうだ、優勝者にその場で、ミコ様から脱がすという栄誉をあたえましょう!」


「……わかりました!勝てばいいのでしょう!……」 

「日本式のOld Maidにしましょう、サリー様から、ミコ様はこれだけはからきし弱いと、聞き及んでいますからね♪」


 やはり『ばば抜き』は弱いミコさん、初戦敗退でした。

 この後、女たちは盛り上がり、次々と負けた女が、悩殺下着姿でミコさんの周りに集まりお酒など勧めています。

 

「もぅぅぅ、この後抱いてあげます!ポニーになりたいものは裸になりなさい!」

 全ての女が裸になったのは、いうまでもありません。


 カードのほうは、なんとフィオナが優勝、ご褒美にミコさんの生ショーツをゲットしたのです。

 そう、フィオナがミコさんのショーツに手をかけてね……


 この一番豪華なハウスボートは、ミコさんがポケットマネーで買い取りました。

 そしてアメリカのメイドハウスに与え、アメリカのメイドさんの、ちょっとした社交の場になっています。


 そうそう名前は『ベティー・ブーブ・ショーボート』となっていました。

 『ベティー・ボート』は、アメリカのメイドさんが、家族と一泊するときなどに、よく貸し出されています。

 ここだけは殿がたにも、公開されているのです。


 えっ、ランジェリー・パーティー?

 かなり好評で、アメリカメイドハウスの中で、ミコさん抜きでも時々行われるようです。

 それはそれは、口では言えないほどの会話が乱れ飛ぶとか……


 このフィオナがゲットした、ミコさんの『生ショーツ』。

 大事な大事な宝物。


 大事に大事にしてたら、ある時期から、大事な部分が当たる場所から、微かにロータスの香りがしたのです。

 この香り、百年たっても消えなくて、誰にも内緒のフィオナの秘密なのです。


  FIN


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