誘惑はスカートの裾を持ち上げて


 あずき茶屋をでて、二人で赤坂方面へと歩いています。

「カナダ大使館が部屋を借りてくれたの?待遇がいいわね」


「清女になったので、大使館が喜んでくれて……」


 ……


「ミコ様、先ごろは身体を直していただき、ありがとうございました、あれから生理もあります……ご迷惑でしたか?」


「慣れないことをするのは、しんどいでしょう……大体の思惑は分かっているつもりですよ、一つ聞きますが、恋人はおられないのですか?」


 クローイはここが押しの第三ポイントと判断、路地裏の物陰にミコを引っ張ると、

「ミコ様を恋人と呼べるなら否定はしませんが、そうでなければおりません」

「ミコ様、私の女の部分は、ミコ様に触られたことを忘れないのです、そしてこの心も忘れないのです」


「毎日苦しくて、清女になって、いろいろと耳に入ってくることから、自ら行動に出なければならないと思ったのです」

「ミコ様、私を捧げさせてください、どんなことでもいたします」

 そう言うと、ロングスカートの裾を持ち上げたのです。


「太股まであらわに見せられたのですから、代価として受け取りましょう、とにかく貴女の家へ伺いましょう、ビーバーテイルを頼みますよ」

 

「では受け取っていただけるのですか?」


「お持てなし次第でしょうね、私、変態ですからね、楽しみですわね」


「……」


 こんな会話を交わしながら、ミコさんは思っていました。


 ……まぁ、仕方ないですね、クローイさんって正直よね、イギリス女の老獪さは、持ち合わせていないように思えるわ。


 アリシアさんみたいに、馬鹿正直な事はないけど、それでも北米の女ということなのかしら、三十過ぎておられるけど可愛いわね。


 寵妃にするのは望むところだけど、ちょっとばかり『お持てなし』に興味があるわね、ロデオっていっていたわね、まさかあれであそこを?……嫌だわ、興奮してくるわ……


 クローイの家はカナダ大使館のすぐ近く、そこをナーキッドから借り受けて、クローイさんにあてがったようです、かなり広い部屋ですね……

 

 ミコさん、部屋に入るやいなや、クローイさんを引き寄せ、唇を奪いますね、と同時に胸などムギュと握ったりしながら、

「とにかく『お持てなし』をしてほしいわ♪ノーパン娘のね」

 

 ミコさんを別室に案内しますと、確かにロデオマシンが置いてありました。


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