8話:王手!
ドグラマグラと
俺が俺を
困るな。きっと、同じ
ダレを? 見詰めているんだ? 俺だろ!
俺だけを見ている。
――俺がお前でお前が俺で。
もし、ラヴがいない状態、俺一人で魔王と対峙していたとしたら、
二人きりで
いや、無理かもな。
権能の正体を探れぬ
さあ、どうする?
時を止めてみるか? いや、危険だ。
今の俺の主観が奴のものであるとすれば、時を止めたと同時に、俺自身が停止した時の中に
奴の主観で俺を認識出来なくなってしまえば、俺も奴の存在を見失う。
つまり、時を止めようが
「5分だ、ドグラマグラ。お前に与える
「ぬかしおる、
それが――
――
「
「――ほう、よく気付いたな小童。その
強がるなよ、魔王。
俺が見ているお前の姿とお前が見ている俺の姿がすり替わっただけ。
自分の姿を攻撃するのは
イクぞ――
――せいっ!
ぞくり――
――!?
ザグッ。
――が、
こいつ、動こうとしなかった。
防御しようとも、
いや、斬りつける
――だから、
それ故――
助かった。
ザシュー!
自分の左
――斬られた。
いや、斬ったんだ。俺自身が。
「どうした、小童。
――なにをした?
とは、
奴の
それを云うのは、俺と対峙した相手のみ。敗北が決定付けられた者だけ、だ。
目の前にいる俺。主観を
その体は
それと全く同じ場所、俺の
どういうことだ?
だが、一撃で
何故、奴は俺の攻撃を全く躱す必要がなかったのか?
その権能の
「さあ、どうした? 斬ってみろ。
明け
どうする?
攻撃すればダメージが返ってくる。
攻撃しなければ
要は、俺による能動的な
突く!
――
左肩に
同じ箇所、同じ深さ、同じダメージが、その
姿見の
「ふふふっ、ふははっ、ふははははーーっ! どうやら、
鏡……。
鏡、だと?
俺の
奴、ドグラマグラの権能が
だが、どうだ?
俺の姿に見える奴を袈裟斬り、つまり、右上から
反射――
違う!
ダメージが反射しているんじゃない!
鏡
この時、奴の視点であれば、右上から左下に斬撃は走って見える。
主観を入れ替えられている
――つまり、
主観と視点が異なっている!
視点や
いや――
これも違う、正確ではない。
意識と無意識の
意識した時、主観側に知覚が移り、無意識の時、主観側から知覚が
お前が操作しているのは、主観ではなく、
だから――
こうしてやんよ。
――
「
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