花が咲く時より

花が咲くこと

そんな当たり前のことが

何故か

すっぽりと記憶から

抜け落ちている時がある

その間

自分はどこで

何を見て

過ごしていたんだろう?

何を考えて

何がそんなに

余裕を

当たり前を

奪っていたんだろう?

あの苦しかった春

どんな色の花が

咲きましたか?

僕が見ることのなかった

失われた春

ただ通り過ぎてしまった

一度しかない春は

どこにありますか?


また春が来れば

花は咲くだろう

その花は

絶対に

見逃さないようにしよう

春は一度しか来ない

同じ春は

同じ季節は

同じ瞬間は

今この時

そこにしか

ないのだから

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