呼ばれている

見えない何かに

引き寄せられて

よたよたと

足を進ませてると

確かに聞こえた

こっちだ

どっちだ？

あっちだ

どこだ？

周りを見ても

誰もいない

でも声だけはする

視線は何にも当たらずに

真っ暗闇に

吸い込まれるだけ

なんで呼んでるんだ？

そこに何があるんだ？

どうして欲しいんだ？

何を

求めてるんだ？

僕か？

それともあいつか？

どいつだ？

声はまだ聞こえている

またふらふら

頼りなく歩き出すのは

声だけなのが

どこか不気味で

それなのに

誰かを求めているからだろう

僕じゃなくても


僕じゃないなら

まあ

仕方ないな

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る