記憶の中の花火

視界いっぱいに光が広がる

強い音が低く響いて

体が少し震える

そんな記憶があった


目の前には小さな光の花が咲いて

音だけは記憶のまま

こんなはずじゃなかったと

何かが食い違うけど

目の前の光景は嘘じゃない


記憶の中で

勝手に組み立てられた光景は

嘘じゃないはずなのに

嘘以外の何ものでもなくて

恥ずかしく

恨めしい


でも記憶の中にある

あの光景は嘘じゃないんだ

妄想でもない

実際に僕が見た光景は

もうどこにもない

誰にも見せられない

僕だけの真実

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