背中

憧れた背中しか見えない

先を

先の先を

あなたは歩いていて

出会った時には

憧れるどころか

怖かったのを覚えている


穏やかな言葉に

そこに含まれる

かすかに舞い散る

キラキラした光に

僕には何かが浮き上がって見えた


いなくなってしまったあなたが

まだ先へ進んでる気がして

僕はどうしてもあなたの行く先を

見ているものを

僕も見てみたくて

歩いている


追いつけない背中は

きっと

僕の視線の先から外れずに

ずっとずっと

先へ先へと

進んでいく

追いつかなくても

僕は思い出したように

その背中を確認する


歩いていくあなたが

僕の見る幻でも

あなたは僕の視線の先にいる

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