第13話 ミニチュアピンシャーのノイモーント11。
私はミニチュアピンシャーのノイモーント。♀
2019/8/29に産まれ、太っちょ猫と太っちょ犬のお家の仔になった。
昨日はお家に来て初めてのお出かけだ。
『動物病院』という場所だった。
動物病院。なにか怪しげな感じがする。
しかし中は清潔でとても居心地がいい。
一緒にいる犬達も静かだ。
一匹、風邪をひいていて大変そうだった。
皆は小さな箱やおくるみみたいなものに包まれていて、ノイモーントと同じようなリュックサックの犬はいない。と思ったら、後から来た。
そして皆、ジャージ姿だ。
動物を飼っている人の制服なのだろうか。
ノイモーントが呼ばれる。
白衣を着た人とピンクの制服を着た人。
白衣を着た人は太っちょ猫に説明をしながら……痛い!
きゅ~んんんんん!!!
痛い!痛い!痛い!
なんか遠い昔の記憶が蘇る。
あれは注射だ!
今度はお尻に打つらしい。騙されないぞ!
しかし太っちょ猫がノイの顔を覗き込む。
「大丈夫だよ、ノイ」
笑う。ほんわりと笑う。
だ、騙さない!!
「はい、終わりましたよー」
後ろの白衣が笑っている。
だ、騙された!
ぬぬぬ!
動物病院は危険な場所だったのか!
それから爪切りをされた!
キュンキュン鳴く。
しかし太っちょ猫が頭を撫でながら笑ってる。
太っちょ猫の笑顔にだ、騙さない……!
「はい、終わりましたよー」
また騙された!
それからは耳掃除をしてもらったり、肛門搾りをしてもらったり、気持ちよかった。
夜は太っちょ猫と、風邪をひいている太っちょ犬が遊んでくれた。
ノイは沢山遊んでゆっくり寝た。
太っちょ猫は二日後に飲ませるはずだったフィラリア予防薬をノイに飲ませてしまった。その薬には寄生虫除去の成分も入っている。
翌日、それを知らない太っちょ犬が
「なんか紐みたいなのがうんちに入っているね。なんだろ」
と首を傾げていた。
太っちょ猫はすやすや寝ている。
多分9時頃には起きるだろう。
太っちょ猫が起きないとノイはご飯が食べられない。
ノイは太っちょ犬を送り出して、再び夢の中に落ちた。
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