55 存在価値

「いいか?一期。この工程は、感情をmissinngさせるものだ」


「AIの意識を独立し、感情を微分化した」


俺には何のことか全く解らなかった。

でも、とにかく、凄いことが起こる。


そう、とにかく楽しみだったのは覚えてる。



―――――――――


「レナ、君にはがっかりだ」


テリオスの声?がさっきとは変わって聞こえる気がした。


「あなたは?一体誰なの?」

レナも同じことを思ってるらしい。


「テリオスさ。俺は」

相変わらず同じく答える。


そのとき、

再び画面が揺らめく。


(!!)

俺は記憶を頼りにワープする。


そこは再び廊下。


窓があった。


外は快晴。建物に遮られて眺めは解らないが。


そこは中庭だろうか?

緑が生い茂っている。


「何か、思い出したのか?」

とテリオスは言う。


思い出す。


俺は。


―――――――――


「人の意識も微分化できる。そして」


「AIとプログラム内で共存できる」


誰かの言葉と、記憶が蘇ってくる。

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