56 記憶の欠片
「このAI独立システムで、一つのシミュレーションをしてみた」
「実験の為のゲームとでも言うか」
「だが、まだテスト段階だ」
―――――――――
記憶の声はそう言った。
俺を導いてくれる。それが何なのかは知らないが。
向かうしか無かった。
「もうこれ以上、近づけるわけにはいかない」
テリオスの声?が言う。
すると、足元に不思議な青い点線が出現する。
それは10メートルほどの距離のある廊下全体に広がっていく。
一体なんだ?
その時、
記憶からの警告で、
俺は瞬時に判断する。
(まずい!!)
レナを連れ即座にワープする。
その青線で囲まれた外へ。
結果。
そこは、
まるで、学生の部屋。
漫画やゲームの本棚。
それに、学生服。
ここは・・
「神室」
テリオスが言う。
「もう消えなければならない」
さっきより更に声がはっきり聞こえる気がする。
間近に。
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