番外編:農民の一日
どうも、オラ農民の三郎介っつうんだぁ。最近はオラたちが住む尾張も当主様によって
栄えて言ってるんだァ。今日は皆に農民の暮らしを知ってもらいたいだ。
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AM5時
「ふわぁ……」
農民の朝は早いんだ。6時〜18時までの12時間労働んだ。普通に労働基準法違反んだ。
今日の朝ごはんは、粟と米を混ぜたもんだ。
今で言う、健康食んだね。これで一日の活力を生むんだよ。
AM5時45分
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
奥さんのマツに送られて、オラは畑仕事に行くんだ。オラは子供もいるから、
子供の世話はマツに任せてるんだよ。
本当にキレイな奥さんんだ。
「……んしょ、うんしょ。」
今は春の収穫時んだ。
収穫できる野菜をどんどんやっていくんだ。
この野菜は売るなり、食べるなりして自給自足してるんだよ。
米は……出来るだけ使えないんだ。
なぜなら...いや、やめとくンダ。
そこから炎天下の中ひたすら作業をして行くンダ。
「ふう……」
PM12時。水を飲んで、休憩をするンダ。
この時代の人々に昼飯はないンダ。
1日2食で頑張ってるンだよ。
まぁ、ここからはひたすらひたすらひたすらひたすらひたすらひたすら作業だから、
場面カットするンダ。
PM6時
「ただいま」
「おかえりなさい」
「うー」
マツと子供(1歳)に迎えられて帰宅するンダ。
「今年は作物の育ちがいいンだよ。もしかしたらここ数年で1番かもンダ。」
「それは良かった。今年も何とか暮らせそうね」
晩御飯を食べながらそんな話をするンダ。
……ガララララ!
扉が開いたダ。
「おい!三郎介さんよぉ……今年の年貢はどうしたんだ?」
村長ンダ。
「ちょっと待ってくださいンダ。今年は豊作だk...」
「ごちゃごちゃごちゃごちゃうっせえ!豊作なら豊作でいい!明日までに年貢分
収めとけよ!」
「明日!?...ンダ!?」
「出来るよなぁ?奥さん売られたくなかったら明日までに頼むぞ」
もし、年貢を払えなかったら、対価を取られるンダ。
僕の場合は...奥さんンダ。
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匠海side
たまたま那古野城でゆっくりとお茶でも飲んでいた時だ。
「信長様!待ってくだされ〜!」
何だ?また何か問題でも起こしたか?
そう思って覗くと、信長が馬で逃げてる。
「あっ...(察し)」
全てを察した俺は馬に乗り込み、
「大丈夫!俺が捕らえてくる!」
家臣にそう告げると、馬で信長を追いかける。
「信長!」
「おっ、匠海じゃーん꙳★*゜」
家臣が追いかけてこないのを理解するとこっちに気づいてくれた。
「どうせ、あそこだろ?えっと...旧信長!」
「はい、正解!」
そう。旧信長の新信長。交わったきっかけはもちろんタイムスリップだが、
まだまだ謎は多い。なぜ旧信長が死にかけだったのか。
いわゆる伏線ってやつだね。(第16話〜18話参照)
「という訳で。俺は源之助さんの所に急ぐから。バーい。」
「え?ちょ!は!?」
信長は急いでたのか知らんが、何故か俺を置き去りにして去っていった。
「はあ!?……家臣に捕まえてくるって言っちゃったもんな……流石に手ぶらでは帰れないよな。」
日が暮れてきた。
しょうがないから、信長待つついでに、
この辺りの散策でもしてみるかと思い、歩いてみる。
「へえ……ここら辺は農民とかのエリアなのかな……?」
俺としてはやはり、庶民の生活というものは興味深い。
個人的にも、国的にも。
個人的ならもちろん、どんな暮らしをしていたのか知りたい。
この時代は今のアメリカみたいなもんで、皆が武器を持ってる。
ある時は一揆を、ある時は獣の処理を。ある時は戦を。
その農民の暮らしは多種多様だ。
国的には……庶民をどこまで支えることが可能か。
この時代は年貢(税金)が高く、消費税みたいなものも無いため、
一年に一回にガサッと取られる。しかも、かなりの量を。
もちろん、年貢を返すのは大変。そこをどうサポートするかが、国発展の肝だと思う。
脇役なくして、主役なし。
「……うっせえ!……なら……!」
ん?何だ?男の怒鳴り声が聞こえてくる。
喧嘩か?水戸黄門みたいに止めてみたいとかいう謎の欲が働き、駆けつける。
「はい…分かりましたンダ。」
見た感じ、年貢を収めるかどうかの村長としがない村人の争い...と言ったところか。
「まあまあまあまあ……落ち着いて...ね?」
「ああ!?誰がてめぇの指図なんか……」
顔が真っ青になる。
「へへぇ……これは信長様の補佐の……」
「うん。そうです。...でなんだけど、今度尾張全体にある令状?送りますので。
その令状に目を通しておいてください。」
「はぁ……」
「この際だから言いますが、その令状の内容は、年貢の減額についてです。」
「はぁ……はぁ!?」
「まず農民さんたちに脅迫は辞めてくださいね。村長さん。」
「は……はい!」
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三郎介side
そう言って信長様の補佐役の匠海様は帰っていかれた。
神様だあ……あの方はきっとこの世の中を変えてくださる方……
少なくともこれで多少作物に困らなくなるンダ。
少し安心して生活ができるンダ。
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