打ち上げ花火①

1550年の8月。うだるような暑さが続く中、俺は何か暇を潰せるものでも無いかと信長のリュックを漁っていた。

「うーん。。。ねえなぁ……」

アイツの性格通り、壊れかけの携帯にロクに充電もできない充電器。

充電してもすぐ無くなる。これじゃあ、信長も携帯を触らないわけだ。


「……お、旅行案内書(?)があるじゃねえか!」

新潟県の旅行書が入ってある。

「へぇ...新潟旅行中だったのかね?」

信長の出身地も過去も平成でどう生きていたかも俺は知らない。


旅行雑誌をパラパラとめくりながら、平成の感覚に浸る。

そんな中、気になる見出しがあった。

「ギネス記録にも登録!片貝まつり 奉納大煙火!

1985年(昭和60年)9月10日、日本の片貝まつり(新潟県小千谷市片貝町開催)において永遠会(とわかい。 小千谷市立片貝中学校第18回卒業生同窓会)が奉納し、片貝煙火工業の花火師・本田善治が打ち上げに成功し、後日「世界最大の打上花火」としてギネス・ワールドレコーズ(ギネスブック)に登録された花火。」

(引用Wikipedia)


「打ち上げ花火か……ここ数年存在自体忘れていたな……」

そこでとある疑問が浮き出す。

「……ん?花火ってどうやって作るんだ?」


火薬を云々すれば行けると思うのだが……

ちょっと、花火の歴史も知らないし、家臣に聞いてみようかな……

「あー!ちょ!お前いつの間に!」

ヤバい、信長が乗り込んできた。


「いや、これにはわけがあってね」

「訳もクソもあるか……で、何してたの?」

呆れ気味で聞いてくる。

「それが……」

花火のことを聞いてみる。


「あー、。、花火...響きが懐かしいな。作ってみる?いや、作れるのか?」

「確か……あ...」

「どうした?」

「日本で1番最初に花火見たのって、家康くんじゃなかったけ……?」

はっきり言って覚えてない。


「ほう、そうなのか……」

「いや、待って!伊達政宗だったかも……」

「いや、どっちだよ。。。」


まあ、いい。ここ直近数十年で作られるなら今でも作れるかもしれない。

「やってみるか」

「だな。」

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