赤塚の戦い①

信秀さんが死んで数ヶ月。今は1550年の5月。

未だに実感が湧かないまま俺は、

何でかって?決まってるじゃないか。


「匠海殿!」

「来た!?」

「はっ!鳴海城なるみじょう主の山口教継やまぐちのりつぐ駿河するがの今川義元に寝返り!」

鳴海城の山口教継。少し前に名前が出てきたことがあった。


そう、信秀の家臣だ。史実では信秀さんが死んですぐ、信長の家督相続の不満のため、

信長と戦をしている。

戦の準備をしていたのは、今回も史実通りで行くと考えたからだ。

「よし!信長にも伝えて!出陣!」


1550年5月10日。赤塚の戦いあかつかのたたかいが始まった。


馬を進める。目標はもちろん、鳴海城。山口教継の城だ。

そこで情報が飛んでくる。

どうやら、山口教継は子の教吉のりよしを鳴海城に置き、自身は桜中村城さくらなかむらじょうというところに

引きこもりしたようだ。


後、笠寺城かさでらじょうという城を修築して今川方の家臣の、葛山長嘉・岡部元信おかべもとのぶ三浦義就みうらよしなり飯尾乗連いいおのりつら浅井政敏あさいまさとしを引き入れたらしい。

まぁ、これは飽くまで今川側に付くぞ!っていう意思表示かなと思う。


途中で信長とも合流する。

「あ、匠海じゃん」

「お、信長。今から鳴海城行くからな。」

「聞いてる、よく分からんけど親が逃げて子供が今城守ってるみたいな感じ?」

「んー。まぁ合ってるけど強いて、補足するならその行動で信長への反抗心を表してるって感じかな。」

「ふーん。まぁ今回の戦も勝とうぜ!」


信長もしっかり信長やってて安心する。

■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪


中根村を駆け抜け、三の山へ登り、そこへ陣取る。

三の山の東。赤塚に1600の兵で山口教吉軍がやってくる。

さあ。戦闘突入だ。

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