第407話 準備
コアを収納した途端に景色が変わったが、確認すると外にいる事が分かった。
周りに特に異変がないので、早速ゲートを出し屋敷に戻る事にした。
誰かが既に念話を送ってくれていたようだった。と言ってもこういう時にそういう事のうに気が回るのはライトアイなのだ。周辺に異常がない事を改めてトリシアとレフトアイも探っており、彼女達から見ても異常がないと確認したので早速ゲートを出した。
屋敷に戻ると皆が俺達を出迎えてくれた。
そして興奮している皆に言われ、急ぎ屋敷の広間の方に向かった。するとそこには魔法陣が輝いていた。とはいっても発動し掛かっている魔法陣で、俺の知識によると魔法陣が発動するまで丸1日ある。
また異変が有った。俺達のいる国と言うか、大陸を被っている結界がなくなっている事が分かった。
要するにあのダンジョンにより結界が発生し、その結果俺達が帰る手立てが塞がれていた事になる。皆に状況を説明した。魔法陣発動まで丸1日である事、ダンジョンをクリアし、その関係で結界が解かれた事をだ。そして皆に準備をするように伝えた。俺とりギアには別でやらなければならない事があるが、他の者達は、ほぼ屋敷の事についての対応だけで済む。いつでも帰れるように既にしてあるのだ。特にダンジョンを攻略した場合、間髪入れずに屋敷を離れる事をそうていしていた。
ヒナタはドラゴン族に年齢不詳話で別れを告げていた。近くの者には直接別れを告げるそうだ。
また、ヒナタの所にいた者達の殆どは既に亡くなっている。生き残っているのは、俺が来た時に12、3歳までの者やばかりだった。勿論例外はあもが、この世界の平均寿命は60歳ぐらいと言われているのだ。大半は既に天寿を全うしている。
彼女たちに対してだが、俺はもういないものとし、彼女達の健康に関し、特別に何かをするというような事はなかった。40代で病気で亡くなる物者がいたりしたが、それは彼女達の天命とし、俺が手を加えるべき話ではなかったからだ。
特殊な事をすれば長い気ができるが、既に20歳を超えていた者は20歳の体にしていたから、それ以上は止めていた。
次々と死んでいく者、勿論年老いていく事を見るのは妻達には辛過ぎた。また、歳を取らないから僻みの対象にされる。
その為、約40年前に最後の別れを彼女達は行った。彼女達については、若く美しい時のままで記憶をする事になった。
ただ俺とリギアに関しては、カイルの妻の母親とだけは親類として会わなければならなかった。
1日でこの世界から完全に撤収する為の最終準備をお願いした。俺の最後の仕事として、この国自体に俺達が去る事を伝えねばならない。今の段階で大陸を統一し、その支配者はカイルが行だ。
それもあるが、俺とリギアの本当の最後の一仕事として、カイルに俺達が生みの親であるとい事を伝えねばならない。
そう、育ての親がやれなかった重い仕事が残っており、俺はリギアを伴い正装に着替え、カイルのいる城に向かうのであった。
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