第270話  どこに行った?

 一応自称明智君には一日に一度はクロエに現在地を伝えるように念話の指輪を渡して、救援が必要なら呼ぶように言ってある。


 誰かが俺が真の勇者で、真の勇者の元で正義を行うと恰好いいとそそのかしたようだ。というか面白がったレニスがけしかけたようだ。

 明智くんは意気揚々と魔物の巣窟へ向かっていった。まあ、ゲートで送ったのだが。


 取り敢えず明智君にの精神は知ったこっちゃないとし、問題は真の魔王だ。

 どうするかというのをドラゴニュート達と協議する事とした。


 アリゾナが先の結界破りをしていた女性と一緒にいてラブラブだった。

 いつもしかめっ面をしていて笑顔を見た事のない真面目なアリゾナが楽しそうに笑いながら話をしていて、オリヴィアと一緒に口をポカーンとしていたりする。


 俺は意を決してアリゾナに質問をした


「お前さんが笑っているのは珍しいな!じゃなくて初めて見たぞ!その女性をいつ紹介してくれるんだい?」


「我が主よ。彼女は昨夜結婚した妻です。私が捕らえられて奴隷になる前に婚約をしており、再会し約束通り娶りました。本来私が彼らの族長となる予定でしたが、その昔裏切り者の為に里全体が全滅危機に陥り、皆を逃す為に私の他数名が捕まる覚悟で敵に向かって行き、皆を逃す事は出来ましたが捕まってしまい奴隷となっておりました。そして昨夜里の者の総意で私が族長になり申した。そして我らドラゴニュートは陛下にお仕えする事と致しました。」


 そんな感じでドラゴニュートの面々が俺の配下に加わってしまった。

 各総督に彼らの住まいを考えさせようとしていたが、魔王についての話をし始めた。

 先ずはあの城の調査だ。

 それとは別に魔王の捜索と、各街の開放を目指す。

 魔王の捜索は俺とオリヴィアで上空から行うのと、レニス達戦闘系にドラゴニュートのを加えてた部隊を各街へ順次送り出し、開放を行う予定にした。

 部隊は2つに分けた。2方向へ送り出し、効率よく対処する為だ!


 そうやって調査と開放を行って行くが、2週間程経過したが魔王は見付からなかった。しかし街の開放は順調に進んでいた。因みに城は収穫はなかった。


 俺は苛ついていた。探せど探せど気配を全く感じないからだ。

 一つ言えるのは、理由は分からないが真の魔王が生きているというのは感じ取れている。

 そうこうしていると魔王の配下の街の開放が終わり、街にいた魔物の駆逐も終わってしまい、魔王の捜索を打ち切り、出てくるのを待つ事とした。

 そして魔王に占拠されていたこの国の王族は皆殺しにされており、支配階級が誰も居ないのだ。ドロシー達を呼び、一旦この国の。支配を俺が行う事となり、また領地が増えたのであった。



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