第269話 蘇生
魔王の奴隷をさせられていたセレーシャ達を呼んで、倒した奴がそうか確認をするも、首を横に振り否定した。
セレーシャ達に聞くとこいつは一軍を率いてどこぞを攻めていたが、それ程極悪非道な事はしていないという。そして城の番人をしていた。街の者を面白半分に公開レイプしていたのは別の者という。悩んだ末に奴隷にして蘇生させたうえで嘘を禁じ尋問する事とした。
セレナを呼び、敵対勢力が周りにいない事を確認し他の後、ドラゴニュート達はアリゾナに任せ、俺達は一旦ワーグナーに戻る事にし、俺とセレナ、アリゾナ以外を返した。そして奴隷にしてから死者蘇生を行い、ブラックアウトした俺と奴をワーグナーに連れていって貰ったのであった。
意識を取り戻すと俺の布団に何故かセレナと宏美が潜り込んでいた。
頭が痛く意識を取り戻した俺に、魔王城で倒した奴が無事蘇生し、見柄を拘束し牢に入れているという。
今は寝間着を着せてもらっている。装備を整え俺の護衛を伴い尋問に挑む。
既に真の魔王による奴隷契約による拘束は解いて、俺の奴隷にしている。
なので嘘を禁じ尋問を始めた。
ひょろっとして170cm暗いの何処にでもいそうな高校生だ。勿論黒髪で黒目だ。
奴はペラペラと喋りだした。質問していない事も。
どうやら召喚されて、2か月程度で、召喚時に奴隷にされ、あの城の防衛を命ぜられた。
悪い扱いはされず、いずれ勇者が来るから、倒したら奴隷から開放してやると。城を3ヶ月守れば女を1人宛がってやり、以降は一ヶ月に一人を加えてやると。
真の勇者を倒したら日本に送り返してやると。
そして俺が来たと。
殺したのは城を攻めに来た者のみだと。
自分は魔王として召喚され、やりたい放題出来る筈が何でだ!とぼやき、俺が世界を統一し、争いのない世界を築けられるのにとつらつらと喋りだした。
どうも精神に異常をきたしている感じだ。。
「なんでだよ!お前を倒して真の魔王様が世界を統一したら、俺が世界に平和をもたらした英雄としてハーレムうはうはだったのに!くそが!邪魔しやがって!お前が死ぬばこれ以上の争いが無くなるのに!ふざけんな。本当の勇者は俺なんだよ!こんな事は許されないんだ!開放しろ!」
本気で世界を救い、平和にしたら女は感謝で自分に惚れて、救国の英雄として崇め奉られた筈だと本当信じていた。名前も明智光秀と名乗り、本気で明智光秀の生まれ変わりと思い込んでいた。勿論違うが、心が嘘を言っていないので、そうしゃべれるのだ。
魔王は女で、両性器持っているとか、頭が二つあるとか支離滅裂だった。更に既に尻を掘られたとか。更に身長が2mを越えていて声はアニメ声とか。いつも裸で彷徨いているとか。
セレーシャに聞くと、細身で仮面を被っていて顔は見た事が無いらしいが、身長は160-170の間、声はハスキーだそうだ。もちろん頭は一つだ。
俺は自称明智光秀の尋問を諦め、明日また魔王城に行く事にした。
こいつには任務を与える事にした。シューマン山の向こうに魔物が大量にいるから、明日から世界の為に英雄として倒しまくれと。
そうすると嬉しそうに、俺は英雄として行くぞとぶつぶつ言っていた。
そしてまだ気分が悪いが、一旦魔王城からドラゴニュート達を呼び寄せ、こちらに招いたのであった。
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