第256話 方針と大陸名
またもや 総督たちを集めた会議である。今回の議題は向こうの大陸の対応をどうするのかと今いる俺たちのいる大陸の名前の決定だ。向こうの大陸の名も今俺たちがいる大陸の呼び名が地方によってバラバラだったことが分かったのだ。 その為に内外共に統一した大陸名を決める。少なくとも向こうの大陸をこちらがどう呼ぶか、それを 話し合うこととした。 前回それとなく大陸名を決めるというようなことを言ってあるので皆が名前を持ち寄ってくれていることを祈っている。今まで呼ばれていた名は全て外す。採用された所とそうじゃないところでくだらない喧嘩を誘発しかねないので、全く別の名のすることとした。
名前をまず決めた方が、向こうの大陸だとかこちらの大陸だとか言いにくくて仕方がないのでまずは名前を決めることとした。そういう言い方をしたのは、地方で呼び名が違うので仕方なくだった。 今いる俺たちの 大陸をヘイラニアとして向こうの大陸を アルヒオーネにした。 なかなか皆が名前が出てこないので、俺がいくつか挙げた中で最終的にみんなで投票して決めてもらった。
次に方針であるが、やはり皆の意見で多かったのが先の魂食いとの戦いの傷跡がまだ癒えておらず、とてもではないがヘイラニアの住人を送り出す事はできないし、逆に我が国に移民を受け入れたいぐらいだと言う。
そのため魔王討伐を行い、その後は アルヒオーネ大陸の各国に働きかける事とし、 新たにあの滅びた国を領土とする国と貿易を行う、そう言う基本方針となった
次に鉄道についての話をした。
先に行ったミニチュアモデルでのテストの 結果は皆知っている筈なので今更言うまでもないが、今より格段に安全で、より早くより多くの物資と人員を移送する手段ができる 。
俺のゲートを使えば不要ではあるが俺はいつまでも生きているわけでもないので、新技術の発展は 必要である 本来は石炭というものを使ってボイラーの水を沸騰させ蒸気を得て、それを動力にして走るとなるべく理解しやすい形で話をしたが 、分かりづらいものである。
今までにそういう発想がなかった為である。幸い鉄を含めた金属の鉱脈は豊富にある為、金属の精製には事欠かないのは分かっている。
ヘイラニアは大陸が統一されている為、魔物と戦う分の軍の武器や防具が必要ではあるが 、新たに大量に作る必要性がかなり薄くなってきている。
その為兵士に回していた金属類を鉄道に注力できることが分かっている。
俺は いよいよ3日後よりアルシオーネに赴き、魔王討伐為の行軍を行う事とした。行軍といっても、俺の妻達や隷属契約者の中の戦闘要員のみで 行う。
セレナは戦闘ができるが、彼女に関してはスキルの関係から戦闘には参加させないこととしている。
そうして主だった議題を終えようとした時に、ふと思いついたことを総督達に伝えた。
それは正確な人口を 把握する為の戸籍制度を作る事の提案であった。
人口がいわゆるというふうに言われている人数が無茶苦茶な人数で、かなりの数に膨れ上がっているというのがわかっている。 例えば300万人いるといわれていると言っても、実態は30万人もいない。それぐらい誇張された人口の話になっており 、社会の発展の為には戸籍をきちんと作る必要を感じていて、日本人の妻達より各総督及び貴族の出身の妻達を含めて、日本で学んだことを教え、この世界の発展に活かすことの提案を行った。
そして本日の 会議を終了としたのであった
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