第242話 死闘

 俺はじっと耐えた。アイスウォールをかなり強固にして耐えている。様子を見る為だ。恐らく10匹位いるが、中々近づいて来ない。

 ひたすら砲塔から撃ってくる。否援護だった。背後からこっそりと近づく奴がいる。そいつの援護射撃だった。

 俺はそいつの後ろに転移し一瞬で首を刎ねた。そいつは剣を持っていたので死体共々収納行きだ。

 またウォールの中に戻る。僅か5秒程だ。

 何が起こったか偶々俺に近づく奴に注視していないと分かるまい。


 そして一匹づつ潰していく。

 残り5匹と言うところで逃げ始めた。

 サラマンダーを出し追跡させる。


 そして上空に飛びサラマンダーのいる場所付近に逃げる奴を一匹ずつ仕留めていき全て屠った。一体どれ位こちらに来たのであろうか。


 そうすると遥か彼方から閃光が迸りった。

 恐らく奴らの爆弾が炸裂したと思われるので至急そちらに向かう。

 距離は恐らく300kmは離れている。多分魔法陣の距離範囲を超えているので大陸の生命体がいる筈だ。


 一旦ゲートで戻り、皆に話す。恐らくまた爆弾が使われた、それもあの国以外と伝え、昼食を無理やり押し込め皆の反対を押し切り再度向かい出す。


 途中3回程単独の敵を発見し速やかに排除していったりする。

 段々と爆心地に近づいて行き、残り20キロ位だろうか、きのこ雲がはっきり見えた。まだこの辺りは生命の気配がない。そして爆心地に到着した。

 そこには大量の魔石が転がっていた。つまり敵は魔物と対峙していたっぽい。

 来たのと反対方向の街道っぽいのを進む。すると途中藻掻いている魔物がポツポツといた。爆心地を目指していたようだが、恐らく大量の放射線に急激に被爆したのだろうと思う。


 そして爆心地から数キロ離れた所で奴らはいた。魔物と戦っていたのだ。スタンピードと戦っている。ただ、それ以外の生き物の気配がしない。

 恐らく魔物がこの国に押し寄せていて偶々コイツラと遭遇し、遭遇戦になったと思っている。


 暫くして魔物が圧倒しだし、そいつらは山の方へジリジリと後退している。そうすると魔物の一団を率いている奴が分かった。

 そして最早これまでと諦めたのか端末を操作しだした。そいつの後ろに転移し、そいつの真下に直径5m,深さ500m位の穴を開け、落下させ収納にあった土やら岩をどんどん落としすぐ近くに出来た穴を埋めて、大量のウォーターで水浸しにした。

 すると1分位でドンという音と共に振動が伝わり、穴から水が吹き出した。残りの2匹も端末の操作を始めたので、やはり一匹の足元に穴を開け、もう一匹も開ける。もう一匹のは掘った土が上手くもう一匹の穴に落ちていった。そこで別の穴を掘り、後から掘った方も埋める事が出来た。やはり1分位でドゴーンドゴーンと2回の音と共に振動が走り、一瞬地面が盛り上がりまた沈んだ。そして暫くし地面が揺れていた。


 その後俺が奴らを倒したと分かったのか魔物が一旦動きを止め、俺は指揮官に近づいていく。そう、戦う意志がないと知らせる為にライトソードを消して。

 そいつも俺に興味があったようで、武器を鞘に入れて歩み寄ってきたのであった。

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