第241話 作戦会議

 翌日は各総督と日本人を集めて状況説明を行っている。ついでにアリゾナ、オリヴィア、レニス、レーヴェンを集めた。


 放射性物質を放つ爆弾を持っていた関係で奴等の死体を出すわけには行かない。

 奴等から回収した剣の所有者をアリゾナ、オリヴィア、レニス、レーヴェンに変更し、来たるべく奴らとの戦いに備える。そのデモンストレーションでもある。

 そしてその場でミスリルの剣をその振動ブレイカーでぶった切り、俺のライトソードと打ち合える事を説明し絶句していた。

 また文明レベルが違う事も。俺達日本の水準を伝えているが、それより少なくても100年は、恐らく1000年は進んでいる旨を伝えた。

 それと日本人なら誰でも分かる放射線について概要を説明し、奴らの自爆用の爆発物について、奴らが携行している一つでも少なく共この王城街の城壁内は人が住めなくなり、全て焼き尽くされると説明した。すると日本人には、兵士が携行できるレベルで広島型以上というとその威力の恐ろしさを理解できたようだ。


 大きい爆弾でその威力なら驚かないが、恐らくあの腕に着けた端末に仕込まれている分でだ。とても恐ろしい。


 そして放射線に耐性のある俺しか対処ができない旨を伝える。しかし日本人以外が納得しない。俺は日本人を指し示し


「彼女達の反応が俺の言う事に反論できないと知って欲しい。悪いがこれは相談ではなく状況説明と方針の説明だ。」


 そして明日からセレナを汚染地帯の外に転移ポイントを設定する為に連れて行く以外は一人でやらざるを得ないと説明した。


 俺はゆっくり悠々自適な生活を送りたいのだが何かと許されない。



 そして今一度汚染エリアから30kmほど離れた所にゲートで向かった。


 周辺は何も気配がしない。

 また端末を取り出し光点を探すとかなり広範囲に散らばっているのがわかる。

 試しに例の大型の装着感を取り出す。

 時間の問題だが奴らをこの大陸の生きている住人に接触してもらいたくない。

 死体もいくつか出した。

 そして装置に手を触れると何か音がして装置の扉が開いた。

 中を見ると何か物資が入っており、上に登る階段がある。

 それを登るとどうやらコクピットがある。俺はこれが小型の輸送船と判断した。ふと思いディスプレイを見ると、光点に変化があった。周辺の点がこちらに接近を始めているのだ。

 俺はその機体?を収納に入れ気配を殺し待機した。


 すると間もなく死体を見に来た者が何体か来た。それとこの輸送機もどきじゃなく、もっと飛行に適した機体に乗った者も現れ着陸した。そして下部ハッチが開いた。一人が外の出ていったので俺は中に侵入しコクピットに辿り着いた。コクピットにいた奴の首を刎ね、収納し急ぎ外に出る。

 一体が死体を回収しようとしていたが俺の気配に気がついたようだ。俺は機体を収納に入れた。

 丁度スペースシャトル位だ。

 恐らく開いていたゲートの大きさからこの辺りが限界だったのだろう。

 椅子からするとコックピットは乗員が2人だ。

 何やら必死に端末を操作している。コクピットにいた奴に連絡を入れているのだろう。


 それはともかく状況は良くない。何せ見た目も戦闘力がある飛行艇を持ち込んだのだ。下手すると大気圏外に飛び出す能力があるかもだ。


 そうして奴らのうち砲塔を装備した奴が闇雲に砲撃を開始した。俺はそんな中の一人の後ろにそっと転移し首を刎ねた。それは隠密の解除を意味する。

 そうして乱戦になっていくのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る