第227話 平和
結局プレアデスのメンバーとはデートをする事とした。
エレクトラとマイアはデート後刻印の儀式をする事となった。他の20歳未満のメンバーは水樹達を含め20歳の誕生日に刻印の儀式との流れになる。
俺の方針で必ず1日は1対1でデートする。
刻印の儀式も1対1だ。
まあその後はそうでもないが、初めては本人達の強い要望が無ければ複数を相手にはしない事としている。
今は大きな出来事の後の充電期間だ。
今までずっ息抜きの暇が無い位イベント続きだった。
釣りをしたり小さな村からの救援依頼をギルドで受け、魔物を狩ったり孤児院を訪れたりと思い付きで色々な事をやってみたりする。時折魔物を狩らないと体が鈍るからだ。
勿論妻達のご機嫌取りも抜かりない。
そうそう、最近不思議な事がある。トリシア達脳筋組が居ないのだ。その代わり俺の超好みに着飾った見慣れない淑女達が屋敷を彷徨いている!
不思議に思っていると正体を確認する機会が訪れた。前から赤毛の淑女が歩いてきていたが、丁度すれ違うタイミングでいきなり脚がもつれて倒れたのだ。咄嗟に体を抱き寄せた。すれ違った時だから後ろから抱き寄せたのでもろ胸を掴んだのだが、胸の感触が心当たりがある。一度蘇生した相手だ。短いキャッという悲鳴で判明し間違いないのだが、ありえないと思うような変化だった。
「トリシア大丈夫か!?靴が壊れたようだね!」
「ああランスロット様危ない所を助けて頂き有り難く思うのですが、胸を揉み過ぎですわ」
「ああすまん。誰だか分からなくて確認していたんだ。綺麗になったね!驚いたよ」
くねくねしていて愛おしい。モミモミを止められない
「急いでいたようだがどうしたんだい!?」
「はい。これからルシテル主催の勉強会に出席なのですわ。後、そろそろ胸をお愉しみになるのをお止めになって頂けると嬉しいですわ。わたくしも流石にこのような廊下で刻印の儀式をされるのはちょっと恥ずかしいですわ」
「ごめんごめん。トリシアがあまりに綺麗なんで我を忘れたよ!その靴じゃ辛いだろう。俺が連れていくよ」
お姫様抱っこするとやはり可愛らしく悲鳴を上げるも赤くなるだけで大人しい。
部屋に向かいながら話を聞くと俺が行方不明になってから貴族令嬢の所作が身についていない者にルシテル、クロエ、ドロシーといった面々の主催する婦女子会があり、参加して所作の手解きを受けている。せチアとかブラックスワン全員、ナンシーやシェリー、アルフレドの奥さん達と参加資格は俺の妻、婚約者、俺の隷属契約者及びその妻になる。驚いた事にレニスも参加している。
扉の前で下ろしキスをする。扉を開けようとすると止められた。
俺は入室禁止らしい。
仕方がないのでそこで別れる。
そう言えば今日はいつも俺の周りにずっといるプレアデスの面々がいないと思ったら勉強会か。
それにしてもトリシアが洗練された淑女になっていて驚いた。基本は冒険者なので普段は鎧を着ていたが、最近は淑女の衣のお陰でかなり女性らしい服になっている。妻達の中の非戦闘要員にも渡してあるのだが、何故かメイド服になっていた。
そうそう、今俺は何をしていたかというと水樹を探していたんだ。ダンジョンについての相談で先に各都市を困らせたダンジョンのコアを使い、完全育成ダンジョンを作っていた。一応街の外壁の外だが、街に隣接させた。
水樹の能力で50階層まで作れている。
俺の妻達はそれぞれ役目を持っている。
基本的にプレアデスは俺の護衛だが、水樹はダンジョン運営もあり、こちらを優先し、時折ダンジョンにプレアデス全員で潜っている。都市運営の補助、俺への連絡役等それぞれだ。
水樹もダンジョンは独力で生成できるが10階層までの初心者ダンジョンが精々だったが、ダンジョンのコアを使えば50階層まで行けた。ダンジョンの利用者が増えるとギフトのレベルが上がりもっと大きなダンジョンに拡張する事ができるという。
今回は街の復興を兼ねてダンジョンを設置したのだ。
瞬く間に評判が広まり人が集まってきている。
騎士団や兵士にも訓練の一環でダンジョンへ行かせている。
ダンジョンのサブマスターに騎士団の副団長を充てている。
理由は装備の回収だ。ダンジョンで死ぬと装備を剥ぎ取り腰布一枚で外に放り出される。本当に死ぬ事は無いのだが、死亡者は騎士団に装備返還要求をするが、無謀なチャレンジをしたとして騎士団での1週間の訓練に参加しないと返さないとしている。ボスドロップも装備を充実させる方向に設定している。特に騎士団が壊滅的な打撃になったワーグナーでは新兵の訓練に大いに役立った。
トマス率いる騎士団もまだまだ指揮官が足りず、チャカが後進の育成に駆り出されている。再編成の為トマスは指揮官の育成に手が回らないのだ。
かく言う俺も復興の為に骨を折っている状況だ。
本来隣の大陸に精鋭のみでだが向かいたかったのだが、それが出来る程復興が進んではいなかった。とは言っても、俺の妻達を中心に復興はどんどん進んではいる。後2、3年もすれば異変前より経済的にかなり上回る勢いの筈だ。ただ、人的な事はどうしようもない。物は何とかなっているのたが人が何処からか湧いてくる訳ではないのでそこが復興の足枷だった。
何はともあれ俺は暇になった!俺は取り敢えず1000キロは離れているという隣の大陸に一人で飛んでゲートポイントの設置をしようと思った。
その為にナンシーに短く念話で伝えてから飛んでいくのであった。
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