第159話 ダンジョン7日目
何故寝ているのか不明だが、目覚めると、何か温かく柔らかい物が頭の下にあるようだ。
目を開けると絶景に少しにやけそうになるが、俺の顔に涙が落ちる。
どうやらミザリィに膝枕をされている。
俺は状態を把握出来なかった。
「ボスはどうなった?状態がよく分からないんだ。教えてくれ」
シェリーが教えてくれた
「ボスはランスが倒したのよ。でもボスの首をランスの次元刀で切断したら、何故かランスの首が切断されたの。そしてランス自身での復活が失敗して死んだのよ」
俺は驚いたがさっきから喉がからからだ。
「うーん。よく分からないな。とりあえずシェルターの中で話を聞こう」
俺はシェルターを出し、間髪入れず中に入り、腹も減っているのでダイニングのテーブルに皆の食事を出した。
とりあえず座りシェリーに続きを話して貰った。
少し思い出してきた。欠損修復を使った事を。
それは失敗したと言う。首から下が少しだけ生えてきて、肩まで出来たらしいがそこで止まり、俺は死んだという。
そしてアリアが
「私の命をランスロット様に捧げます。愛しています。私の分も生きてね。ギフト聖母の反魂発動」
と俺の体に手を触れて、皆が唖然としていると、俺の頭が生えて、そして生き返ったと。
但し、アリアが死んだと。
どうやら自らの命と引き換えに蘇生ができるギフトだったようだ。
俺は慌てて駆け出し、外に出る。何かに躓いたら、俺の頭だった。
思わず吐いた。今までいろいろグロいのを見ているが、さすがに己の死体はきつかった。
吐いた後周りを見ると、ナンシー達に見守られたアリアが横たわっていたのが見えた。
俺は泣きながらアリアを抱きしめ、ひたすら謝った。
男性陣をシェルターに入らせ、蘇生を試みる。まだ少しだけ温もりがある。
「ごめんよ。君の命と俺の命じゃ釣り合わないのに、命を捧げるなんてバカだよ。俺みたいな屑の為にあるに死ぬ事はない。またアリアと話をしたい。俺の為に生き返るんだ!死者蘇生」
その直前に目が爆発して視界が無くなった。鼻血もドバドバ出て鼓膜も破れた。そして激痛と共に意識を手放したのだった。
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