第160話 ダンジョン8日目
俺は意識を取り戻したが、耳鳴りはしているが、周りの音が聞こえない。
目も見えない。気配から周りに1人いるのがわかる。しかし、何も聞こえない。
隣に誰かがいて、顔が何か柔らかな、それでいて暖かい物に埋まっている。
声が出ない。柔らかい何かを触ってみた。誰かのパイ乙のようだ。揉むと肩を揺すられるたが、状況がよく分からない。
俺は欠損修復を試みる。
次第に俺を呼ぶ声が聞こえる。そして目が回復した。
「やあアリア。俺はどうしていたんだ?よく分からないんだ」
「ああ、ランス!生き返ったのね。さっきまでランスの状態はそれは酷いものだったわ」
俺はアリアに抱きつかれていた。そして泣いている。頭を撫でていると急に思い出した。
アリアが自らの命と引き換えに俺を生き返らせてくれたと。
「良かった。生き返ったんだな。俺の為にありがとうな。愛している」
キスをし愛し合った。
暫くすると俺の腹は減っていたので、アリアとダイニングに行く。
皆が待っていた。
そして妻達に抱きつかれていた。
皆食事を待っていたので、温め直して遅い食事をした。そして風呂の後、明日に備えて眠りについた。
翌朝いつも通りにダンジョンの続きを進む。
昼過ぎにはボス部屋に来た。
実は反省する事があった。
身代わりの石を身につけていなかったのだ。
ボレロ組以外の皆に配り、ボスに挑む。
結果はさくっと行けた。
俺の首は落ちなかった。身代わりの石が仕事をしたのだ。
つまり昨日の事は俺の単純なミスだった。身代わりの石を身につけていればよかったのだ。まだまだ大量に収納にある。
ドロップは魔石と、ここにいないメンバーが使えそうな鎧だ。
昼食を済ませ、81階層へ進んだ。
また洞窟系統のダンジョンで、ミノタウロスがメインだった。
さくさく進み、90階層のボス部屋に。
いつものボス部屋にいつもの出現の仕方だ。
やはり身代わりの石を贄にし、次元刀で片付けた。
分からないのが何故奴等を倒すとこちらも死ぬかだ。奴等の力か、スキルの影響か。ダンジョンを出たら試そうと俺は考え、食事と風呂を終えた後眠りについたのだった。
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