第153話 苦悶と幼児退行
叫びながら意識をとり戻した。
傍らにはナンシーとミザリイがいるが、痛くて話し掛ける所ではない。
痛みで意識が朦朧として再び気絶した。
再び目覚めるがやはり痛みで悶絶する。
「母ちゃん痛いよ。痛いよ。痛いよ。ママ助けて!」
そんなふうに叫んでいたと。辛くて見てられなかった等、支離滅裂になっていたと後で聞いた。
ミザリイが
「はい坊や、おっぱいでちゅよ」
そう言うと俺の口に乳首を含ませる。
俺は夢中で乳首を吸う。赤ん坊の様に。かなり痛かったらしい。
赤ちゃんプレイではなく、スキル使用の反動がこれだ。完全な幼児退行だ。
クロエやドロシーとそうしていたのも、スキルの実験後の幼児退行での赤ちゃんプレイに成っていた。
数日で元に戻るが、スキルを使う度に、痛みも退行具合も酷くなっている気がする。
我慢出来ず幼児退行に逃げてしまった。
退行して、おっぱいをしゃぶって赤ちゃんの様にしていると、痛みが引くのだ。
ナイフを体に刺され、塩を塗られ、グリグリと複数箇所されている位辛い。
逃げ道が有れば逃げるよね。
ナンシーはミザリイと交代で付き合ってくれた。
部屋には他は入れさせなかった。シェリーなんかはショックで死にかねないとして、ナンシーが入室を禁じた。
おまけに色々漏らしてしまっていた。
二人とも泣いていた。俺の相手をするときは、笑顔を絶やさない。
痛みと退行を何度も繰り返し、本格的な眠りに付いたのだった。
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