第133話 再開
復活の翌日だが、ワーグナーからカービングへの行軍を再開した。
一週間ロスしてしまったのだ、少し焦る。
理由は、ドロシーの妹だ。バルバロッサへの輿入れの為、ぼちぼち向かうからだ。
表向きは愛する妻の妹が、人身御供で理不尽に凌辱されるのを阻止する、正義のヒーローだ。
本音は、『ドロシーと同じ顔の女をほかの奴にやらせてたまるか!俺がやるんだ!』
である。
ドロシーのまだ見ぬ妹を欲しいと本気で思う腐れ外道だ。
しかし、俺は抜かりない。
生娘なら絶対に欲しい。握手すればなんとかなるのさ。
と、にやけていると、馬車の準備を待っている、ユリアに肘鉄をくらい、
「あーまた、エッチな事考えてる!」
見透かされた。
「うん、そうそう、ユリアとの夜伽が楽しみだなあって考えてたんだ。君が欲しいってね」
真っ赤になりどこかに駆けていく。ユリアは分かりやすい。
暫くすると馬車が来たので出発となる。俺はトイレに隠れていたユリアをさくっと見つけて、お姫様抱っこして馬車に乗せた、今日の馬車当番はユリアだ。
「なんでこんな短時間で分かるのよープンプン」
などと悔しがっているユリアのお尻をなでながら窓から皆に手を振っている。
今日は何故か城まで馬車で向かっていた。
そしてユリアは真っ赤で恥ずかしがっていた。城に着いたので、俺は何事もなかったかのように馬車を降りて行軍を再開すべく、ゲートを出していた。
道中やっぱり腐っているが、ユリアも二人きりで嬉しそうにしている。時々俺の髪を梳くのだ。ユリアの髪もとても綺麗で、清純派の本格的美少女を売りにしていただけの事はあり、ザッツ美少女だ。
馬車の中でユリアに真面目に求められて、裸になったユリアの体を確認する事になった。痣や折檻を受けた時の傷等が無いかだ。治しきったと思っていると、何処とは言えないが、怒りを覚える箇所に傷があり、欠損修復で治した。彼女はずっと気にしていたようだ。
治療が終わると俺は後ろを向き、服を着るのを待った。
先程はユリアが受けた折檻に怒りを覚え、ユリアの裸体を堪能してなかった。
『あう!折角人気ナンバーワンのアイドルの裸がそこにあったのに俺は何やってるんだ!怒りで覚えてないやん!』
俺は泣いた。ユリアがどうしたのと聞いてきたので
「さっき、折角人気アイドルの裸が目の前にあったのに、真面目に診察と治療をしてしまい、裸体を堪能しなかったんだ。俺何やってるんだろう。記憶に残ってないんだよ」
呆れ顔のユリアが俺に
「ふふふ。普段下衆だのと言ったり、ハーレム王だのと言われているけど、根は真面目な紳士なのよね。だから、す、好きになっちゃったのよ。そんなに見たいならどうぞ」
何故か服を脱ぎだすので、途中で止めて、
「無理しないで。背伸びしているのは分かるんだから。この国ではともかく、日本じゃ君の歳の子とエッチしたら文字通り犯罪だよ。大人の体になるまで待とうね。俺の刻印が刻まれると年齢が固定されるから、ユリアは、幻影で見た20歳になるまでお預けのはずだよ。俺の理性が持てばだけどね」
「ぐすん。やっぱり私の事今は子供としか見てないのね。だから私の裸を見ても理性的なんでしょ」
「俺の娘がね、君とほぼ同じ年なんだよ。15、16歳の子を抱くというのは、俺の娘を抱くようなもんなんだ。だからごめんね。君がちゃんと大人になるまでは君を女性として抱けないと思う。日本人だから娘と重なるんだ」
俺はユリアに涙を拭かれていた
「そっか今はまだ娘扱いだから、私を皆のように抱いてはくれないのね。ショッキングーだなあ。これでも超美少女とか、国民的アイドルとか、だ、抱きたい女のランクに上位で入ってたのに。でも必ず私の魅力でメロメロにしてあげるからね」
俺はやはり今のユリアと致す事が出来ない。多分如月さんとも同じ理由で致していなかったのだろう
そういう事もあったが、馬車の旅は順調に進んで行<。
アリアが考えたローテーションで進んで行き、いよいよあと一日の所にまで来ていた。明日はアリアとドロシーが同行する事となった。
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