第3話

 耳朶を食まれ、粟立つ肌を宥めるように撫でられる。


 抵抗する気はとうに失せているのだけれど、羞恥心だけはどうしても拭えなくて。


「それを消す術は持ってない。ただ、どれだけお前を欲しいと思ってるかだけ感じろ」


 包む手が、触れる口づけが優しくて。


 その真っ直ぐな想いを信じて目を閉じた。

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