第2話

 疲れた足を引きずって帰ってきたら、「おかえり」と笑顔で出迎えてくれた。


 嬉しくなって「ただいま」と返すと、「お疲れ様」とふらつく身体を抱き留めてくれた。


 労わりに満ちた声と、強張った頬を溶かす温もりを、不意に得難く思った。


「いつもありがとう」と、素直に言葉が零れ落ちた。

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