第15話 旅が始まるよ
俺たちは安住の地を探すために旅に出た。で、夜になったから野宿することになった。森の中を通る道の途中の原っぱのキャンプしやすそうな場所にたき火をつけて、冒険の旅の夜っぽい雰囲気になった。
ここでパーティーのメンバーを紹介しよう。まずは俺の名は勇者エドワード・キヨスケ。すごく強い勇者だ。で、俺が抱っこしてるのがドラゴンベイビー。俺とドラゴンの間に産まれた赤ちゃんだ。椅子に座り読書してるのがギリンジさん。スゲー強い。鬼っぽい角を生やした魔界の貴公子。ギリンジさんの隣で大きいウチワみたいなのを扇いでいるのがギリンジさんの下僕。そいつは何か優しいタイプのイケメンな魔術師。魔法で色んなもの出してくれる便利な奴だ。あと、大砲を担いでいる筋肉ムキムキな奴もいて、ジョージという。おっ、ジョージが話しかけてきた。
「旦那、今日ここでキャンプするんすか?」
「旦那って俺のことか?いつからお前は俺の妻になったんだ?」
「キヨスケさん、からかわないでくださいよ。マジな話。ここでキャンプするのはよした方がいいんすよ。」
ジョージが不安そうな顔して俺に語りかける。
「なんでだ?強いモンスターでも出没するのか?」
ジョージが眉をハの字にしながら
「やばいゴーストが出るんですよ。」
と情けない声をあげた。俺はため息をつきながら語った。
「ホラー系の話かよ。アホか?俺ら最強パーティーはゴーストなんかに負けねえよ。おーい、下僕〜。ベッドを出してくれ〜♪ベイビーのやつ。」
下僕がニッコリと微笑み、指先を光らせたら、どこからともなくキングサイズのベッドが出てきた。赤ちゃんでもドラゴン用だからスゲーでかくて運ぶの大変なんだけど、この下僕がさ、運んでくれてるんだ。魔法の力を使ってさ。マジで感謝するわ。
俺は抱えていたドラゴンベイビーをそっとベッドに寝かせつけた。べイビーは、すやすやと寝ている。マジ助かるわー。
「じゃあ、俺らは寝るけどさ、ジョージさ、見張りとかしてくんない?敵とか襲ってきたら倒しといていいから。」
「えっ?!ムリっすよ。俺ムリ。だから、ヤバいゴーストが出るんすよ。」
「おやすみ、グー」
俺は速攻で眠った。戦場では眠るのも才能の一つだ。ジョージは頼りないが、ギリンジさんとかも起きてるし、まあ大丈夫だろうと思ってたんだよ。このときはさ。
寝ないと困るドラゴンベイビー @kumonoshu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。寝ないと困るドラゴンベイビーの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます