第11話 『始まりの場所?』

正直この状況!!

どうして良いのか解んねえ!!


クリスティーナじゃないと解っていても、こんな風に左腕を抱き締められて柔らかな胸をぐりぐりと押し付けられていると理性が吹っ飛びそうだ。


一時間以上こんな風な状況

よくもまあ~飽きもせずに見ていられるよなクリス


『俺も・・だけどな・・俺は・・眺めているというより・・本当はこの柔らかいクリスの胸の感触から離れ慣れなくって意識が飛びそうで動けないんだけどな・・』


絶対にこんな気持ちクリスには知られたくない!!

『知られたら絶対に変態と思われちまう』


「ユウト?」


「ひゃ・・ひゃい・・にゃん?」

突然のクリスからの言葉にビックリして思わず挙動不審な言葉を発してた俺


「ニャン?ッテナニ?」

うんうん解る解る!!クリスのその疑問は痛~いほど解るぞ!!

俺の言葉はとてつっもなく・・変だったよな

「クリスが噴水をじっと見てたから、見惚れちゃってた」

って・・

嘘じゃない!!

見惚れてたのは!!事実!!

クリスの胸の柔らかさに、俺のピーちゃんが思わず暴発しそうになってた所に声を掛けられたから、思わず少しチビッて慌ててた訳じゃないんだぞ!!


「ウン、キレイデ・・・」


ってクリスが言いかけて、一瞬でクリスの体が目の前で糸が切れた操り人形のように地面に向かって一気に崩れ落ちてゆく


「クリス!!」


俺はそう叫ぶと同時に崩れ落ちるクリスの体を抱き抱える。

危機一髪!!

って感じだった!!

このまま倒れたら、噴水の前に敷き詰めた石板に頭を撃ちつける所だったぞ


クリスって突然気を失ったり、突然居眠りしたりホンと変な奴だな・・

ちょっと目を離した隙に倒れやがって!!

気が抜けやしない


・・・


「ン・・・ン・ン」


ん?

気が付いたか?


「うをぉ~」

気が付いたクリスが突然俺に抱き着いてきてビックリ!!

しかし!!


『ギシッ』


『ギシッ』


『ギシッギシッ』


俺を痛い位にクリスが抱き締めてくる

俺の体中の骨が軋む位に・・・


「痛い!!痛いぞ!!骨が折れる!!折れる~~!!」


俺は痛みに思わず叫んでしまう

しかし・・


クリスは・・


機械的な声で・・


「イメージ」


「オモイエガク・・モノ」


「ツクル」


「コノセカイ」


「ミタス」


「チカラニナル」


「トキガミチルマデ」


「トキガミチタトキ」


「ハジマリノバショ」


「チカラガナイトカナワナイ」


そう言うとクリスの体の力が一気に抜け、また気を失った。


「うをぉ~」


また気を失いやがった!!


「クリス今の言葉は何なんだよ?全然意味わかんね~~」


まるでジグソーパズルだな・・・


『イメージ』

『想い描くもの』

『作る』

『この世界』

『満たす』

『力になる』

『時が満ちるまで』

『時が満ちた時』

『始まりの場所』

『力が無いと叶わない』


これどう・・理解すれば良いのか?

どう組み合わせたら理解できるのか?


『俺の頭じゃわかんね~~キャパオーバーだぞ!!』


「クリスもうちょっと俺に解る言葉で伝えてくれよな」

俺は深いため息を着きながら気を失ったクリスを抱いて独り言を言うのだった。


つづく・・・

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