第9話 『コノヘンガ・・ドクン・・ドクン?それって?』
「コンナカラフル・ナ・イロ・ユウトオンナノコ・ミタイ」
と膝枕していた俺の膝から起き上がり周りを見ながら不思議そうに呟くクリス
俺は
「クリスはこんなの嫌いか?」
って聞くと
「スキ」
って短く一言
「じゃ~こんな感じで作っていこう」
と俺も自然に受け流す。
クリスが起きた事で俺は丘の上のあずまやから俺はクリスより先に立ち上がりクリスに手を差し伸べる
クリスは俺の差し出した手に自分の手を差し出しかけて
『クッ』
っと不自然に出しかけた手を驚いたように戻してしまってた。
そんなクリスの仕草に正直ダメージを食らった俺は、そんな気持ちをクリスには築かれないように気丈に振舞いながら
「手を繋ぐのは・・嫌か?」
って思わずクリスに聞くと
俺何かクリスの機嫌損ねる事したっけ?
って思ってると
「ドウシタノカ・テヲ・・ツナゴウト・シタラ・・コノヘンガ・・ドクン・・ドクンッテ・コワレソウニ・・イタクナッタ」
と自分の胸を押さえながら困ったように不安げに俺に告げてくる。
『それって・・俺を意識してくれてるんでしょうか?クリスさん?』
そう言えば・・
クリスを俺がこの世界に生み出した時、心が無いクリスティーナの体をした入れ物だけの物だったんだった。
『クリスの自我が出来たのは3ヶ月ほど前だからな』
クリスはその為に・・突然ハイに喋ったり今みたいにだどたどしく喋ってきたりこんなに不安定になってるのかもな?
『俺がクリスの手を握ろうとしたらクリスの心臓がドクン・ドクンって痛いくらいに鼓動するって・・・そんな気持ちになってくれてるなんて嬉しいな』
「クリス、それは俺にとっては嬉しい痛みだ。クリスの体の異常じゃないから安心して良い。クリスの手を握っていいないと俺が淋しいんだ。だからずっとクリスの手を握らせていてくれ」
と言って再度クリスに手を差し出した。
「ワカッタ・・・ドキドキスルケド・・ダイジョウブ・・テヲツナグ」
とクリスはドギマギしながらも手を差し出してきたから、速攻俺はクリスノ手を握ってお城に向かって歩き出す。
こ・・此れは、考えたら負けだからな!!
絶対に嫌らしい気持ちなんかじゃないぞ!!
す・・スキンシップだスキンシップ!!
大丈夫ち言ったクリスだが・・
そう思いながらクリスの横顔をちらっと盗み見ると
おいクリス!!
おまえ、目が泳いでいるぞ?
そんな仕草されると、俺イチコロで落ちてしまいそうだぞ・・
『気にするんじゃない俺!!』
『気にするんじゃない俺!!~~~』
俺の横にいるのはクリスティーナじゃない!!
俺のただ一人の運命の人じゃ無いんだ!!
『落ち着け俺~~』
つづく・・・
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