ゆりかご

第2話 『真っ暗な何も無い世界の中で』

クリスティーナからの

「私達の出会いは此れはもう運命だね。このまま私達付き合っちゃおうか?」

っていう言葉をかけられた最高の幸せ


そして・・


そのクリスティーナへの返答をしかけた瞬間、信号無視の車がクリスティーナを跳ねる寸前、俺が走り込んで突き飛ばした!!


あの時のクリスティーナの悲痛な表情は一生忘れられない。



『クリスティーナを助けられて良かった』


でも・・・

俺・・


死んじゃったんだろうな・・・

あの事故だしな


『小指と小指を赤い糸で結ばれたただ一人の運命の人』

やっと見つけれたと思った瞬間に死んじゃうなんてどうなってんだよ!!


気が付いたのは良いが、真っ暗で何にも見えねえ~




光の全く無い世界



何なんだよこの世界は!!

死んだらさ~光り輝く天界のお花畑に行けるんじゃなかったのかよ!!

それか


地獄の業火に焼かれ続け一生苦しみ続ける地獄


でも、この世界はそのどちらでもない!!


真っ暗で


間に一つ音も聞こえない


自分の体が有るのかさえ解らない・・

いや・・


感覚は・・有るぞ!!


指の感覚


腕の感覚


足も・・


手でこうして触れば



顔も!!


髪の毛のちゃんと有る!!


・・・


人は死ぬと三途の川を渡ると聞いた事がある。

川の向こうに渡るともう生き返る事は出来ない

引き返すと、生き返ったとか!!



でも!!

その、三途の川さえねえ!!



俺は力いっぱい声を出して


「誰か居ないのかよ~~~~!!



って叫んでみたが・・・



・・・・・・



・・・・・・



・・・・・・




・・・・・・




誰一人返答しては擦れない。

それに・・



真っ暗な闇のままだ!!


何時まで俺はこんな真っ暗な世界に居れば良いんだ?


・・・・


・・・・


・・・・


・・・・


・・・・


あれから3日くらい経ったとは思うんだが・・



・・・・



・・・・


もう一か月近く経ったんじゃないのか?



・・・・



・・・・



あれから・・半年近くたったと思が何一つ変わらねえ・・



俺はいったいどうなっちまったんだ?

天国にも、地獄さえいけないみたいだ

相変わらず真っ暗な何も無い世界が有るだけだ。


いや有るのか?

何一つ見えないんだから、有るかどうかさえ解らない。


そういや・・・


新約聖書の「ヨハネによる福音書」だっけ


創世は神の言葉からはじまった。


言葉はすなわち神


そう


『始めに言葉ありき』


だっけ?


まさかな~


俺は疑心暗鬼になりながらも



「この世界の天空に太陽があれ!!」


と声高らかにこの世界に向かって宣言!!


その瞬間、この世界の天空に太陽がこつ然と出現


その状況に俺は


「おおおおおお~な・・何なんだ~~」


と思わず叫んでしまってた。

本当に太陽が出現しちまった。

驚きから上だぜ!!


じゃ!!


じゃ!!


クリスティーナだって此処につれてこられるんじゃ?


つづく・・・

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