世界最初のデジタル・コンピュータとは

というわけで、今回も、わたしの過去記事の修正です。


8月13日に、わたしは、こう書きました。

(引用開始)

今年の8月4日にわたしは、パソコンを外国のものだといいました。

それは、半分は当たっていて、半分は間違いでした。

たしかに、最初のコンピュータ、ENIAC(えにあっく)は、外国のもの。

大砲の砲弾軌道計算のために使われていたのです。公の資金を投入して。

(引用終わり)


ところが、そのわたしの思い込みを修正する本を、

図書館から借りることができました。

「コンピュータ開発のはてしない物語」(小田徹)技術評論社。

これによると、エニアックの基本原理は、アタナソフから受け継いだものである

として、エニアックに関する基本特許、いわゆるエニアック特許は無効、という裁定を

ミネアポリス連邦地方裁判所が下した、と書いてありました。

(P106)


アタナソフというひとは、ブルガリアからの移民の子として、1903年、ニューヨーク州ハミルトンで生れたそうです。

彼がいまのコンピュータの機械部分の基礎設計を考えだすまでの経緯が、

109頁目あたりまで書いてあって、わたしは驚いてしまいました。

このアタナソフの考えたコンピュータは、ABCと呼ばれているとのことでした(詳細は本を読みましょう)。


わたしは、専門学校で、エニアックこそ今のデジタル・コンピュータの元祖だと聞いていたので、

それが違うと知ってがちょーんです。ちゃんと勉強してなかったな。

まあ、歴史的な事柄とか、科学の発見などというものは、だいたい、あとから修正されることが多いのですが……。

それにしても、アタナソフなんて、露とも知りませんでしたよ。


今しか見えなくなったら、視野が狭くなる、というお話でした。

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