『たまには、時事ネタ』斉藤美奈子 パート2

24日までは、斉藤美奈子さんの『たまには、時事ネタ』を中心に、

あれこれ書いてみるという、エッセイ日記です。

今日のネタは、2002年は30周年が目白押し、という話です。

いまは2020年ですから、既にそれから20年近く経っていますね。

斉藤美奈子さんの記事を一部ご紹介(2002年時点)。

(引用開始)

『沖縄返還30周年

 日中国交回復30周年

 あさま山荘事件30周年

 横井庄一さん帰国30周年

 郷ひろみデビュー30周年

 パンダ来日30周年

 さあ、この共通点はなんでしょう。横井さん・郷ひろみ・パンダを後回しにすると、

 この年のニュースはどれも「テレビ的」なのだ。72年は日本人の「テレビ中毒元年」だったのではなかろうか』

(引用終わり)


 さて、今年2020年は、インターネットが15周年を迎えました。

 昨今の若者は、テレビを見ないでネット三昧ですね。

 事件も、ネットから発することが多くなってきました。

 「炎上」で自殺する人が出て、

 発言の自由を縛ろう、という法律ができそうになったりも、

 しましたねえ。


 テレビは一方通行で、意見を投稿しても、編集されたりボツになったり、

 マスメディアの都合のいいように変えられてしまいますが、

 ネットはナマですね。

 だから、すごくスリリングで面白いのですよ。

 もっとも、過激な意見が席巻して、

 「声の大きな人が発言権を得る」

 的なところも、あるけどね。


 ネットで話題になった、というだけで

 物語上の設定ミスがある本がベストセラーになったり、

 話題のYouTuberが発言したから、というだけで

 根拠のないデマが横行したり。


 というマイナス面はあるけれど。

 「あんたらは、守られなきゃならんのだ」

 という上から目線な媒体ではないところが、ネットにはある。

 子どもをこれに触れさせるのは、かなり危険ではあるけれど

 ちゃんと親がなにが危険かを教えてたら、そんなに気にしなくていいように思う(無責任)。

 ネットなしじゃあ、最近の子どもは、コミュニケーションに支障をきたすらしいからねえ。

 

 昔、仮面ライダーが暴力番組だとPTAがキリキリ言った。

 実際、子どもの間で、ライダーごっこがはやって

 ケガをする子も出てきた。

 でもさー、親はいつまでも子どもを守っているわけにはいかないんだよ。先に死ぬんだから。

 いま、子どもたちがネット中毒になる危険を、いかにして避けるか。

 「1日15分間だよ」とか、「これが終ったら、おやつにするからね」といった

 約束事を守らせたりするのも一つの手だと、なにかに書いてあったけど

 子どもと信頼関係を結んでなければ、難しい。


 結局、しつけというのは、親と子どもの人格的な戦いなのだよ。

 そこに新しい媒体が入ってきただけのことだ。


 振り返って考えるに、

 テレビが出てきたとき、親が子どもをテレビにしつけさせる、と批判されたけれど

 ネットが出てきたときには、親も子どももネット中毒になってる。

 人を育てるのは、手間も時間もかかるんだよね。

 一般的にはびこっている、「ちょっと試して すぐ成果が出なかったら それを棄てる」

 という、企業の悪癖が、親にまで浸食しているのが散見されるのが、わたしには気になる。

 


 

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