逃げるは恥だが悪くない
点滅した青にまた止められて
ボクは律儀にスタートラインから後ずさる
そんな繰り返しの中で
ボクの尊厳は擦り減って
整然とした黄色にまた止められて
ボクは悔しがりもせず飛ぶ事を忘れる
そんな繰り返しの中で
ボクの根源は引き裂かれて
諦めること 諦めざるを得ない
睡魔と空腹に生かされる
悶々とした日々は
転々と続いていく
疑うこと 疑わざるを得ない
忘却と追憶に
嬉々としてボクは
渾々と恥じていく
そして他人は笑うだろう
流行なんかに恋をして
そして他人は笑うだろう
象徴なんかに
それでもボクは恥を偲んで
それでもボクは恥を知って
まるで自分を応援するかのように
ダレカを応援するんだ
拒まれない存在を拠り所として
憎しみとかそういう穢れを払うため
純度の高いナニカを護るため
自分の中の澄んだ世界を信じるため
だから逃げるは恥だが…
悪くない
とろけた自分を固めて生きていくための
最後の手段なのだから
例えそれが造られた輝きへの依存でも
世界への恋はホンモノなのだから
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