別離ヘ無ノ殉礼




キミと会ったあの五月雨から

上着にアスファルトの匂いが染みついてさ

捨てきれない想いと一緒に

クローゼットにしまったんだ


でももう春物のクリーニングが

安くなる時期になったからさ

いっそキレイさっぱり洗い流して

ドライに仕上げてしまえたら良いな




どうなんだろ

あの時アタシ呼び止めたら

キミは向こうにいかずに済んだかな?


でもそれって

アタシまた タラレバの話で

キミに余計嫌われてしまうよね?




ねぇ 永遠なんてないよね?

すがってたいだけなのは分かってる

でも 信じてやまないんだよ

それが悲しくも ニンゲンってやつなんだね


ねぇ 時間なんてウソなんでしょ?

漂ってたいだけなのは分かってる

でも 優しく運んでくれるからさ

それが切なくも オワリって場所だろうとも




ほら今 雪が軽やかに降って

キミへの温度を 優しく奪うから

ちょっとまだ 寂しい横顔してるけど

アタシまた 新しい自分になるからね




また新しい年もやってくるから




最後に残ったキミに ありがとって告げたよ



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