第4話 『はとさぶろの結論』 その2
はとさぶろが言いだした。
『じゃ、ま、結論をいいます。』
みなは、急にそう、言われたので、びっくりであった。
『討ち入りじゃない。革命だ!』
『はあ?』
のらねこ女王=ママが目をまん丸くしたあげく、大笑いした。
『ぎゃ~~はははははははははは! ばかねえ。あんた。やぱり、飲みすぎだよ。』
『まったく、なに言うかと思ったら。もっとも、くだらんセリフだった。』
どぶねずみの将校がぐちった。
『いまや、死語だ。』
『ほ~~~~! やましんまさんは、どう、思いますか?』
『いやあ~~~。だれが、だれに、革命するのかなあ・・・なんて? なんで、みんな、しゃべるのかなあ、なんて。』
『そこです、さすがは、ひとさんだ。ひとと、はとは、一文字違いだが、やはり、ひとには洞察力がある。』
『ありすぎて、原爆なんか作っちゃったんだもんね。』
『臆病だからだ。』
まあ、いろんな意見が飛んだ。
『アリ族は、原爆にも負けない。ま、ごきもだろうがね。』
『まったまった。いいかい、しょくん。現在の地球を支配しているのは、『宇宙ごき』と秘密の共闘関係にある、『地球裏政府』だよ。この前の攻撃は、まあ、フェイクだ。なにからなにまでね。ばっかみたいに、撤退したよね。あれで、地球人は安心したんだ。『裏政府』の支配は、確立したんだ。それで、いいのか、諸君! 地球は、地球の生き物のものだ。このままだと、『宇宙ごき』と、裏政府の中心である、いくつかの宇宙人たちの、思うままになる。人さんも、ほかの生き物も、みな、彼らの食料や、労働手段になる。いまこそ、我々の手で、地球を奪回し、平和を打ち立てるのです。手遅れになりかけてるが、まあ、きと、まだ、間に合います。』
『ばかばかしい。』
スパイからすの、カージンゴがつぶやいた。
『おと、あんたが、一番よく知ってる。でも、君は疑問も、持ってるだろ。処刑された、かんじろは、仲良しだった。そうだろ❗えっ⁉️』
『ふん。』
『あのう…………』
やましんがいったのである。
『あんさ、裏政府、とか、はとさんは、………』
『はとさぶろです。』
『あ、はとさぶろくんは、前から言ってたけど、やましんは、いい加減に聞いてたが、なんだ、そりゃ⁉️』
『もう、やましんさん、わかってるでしょう? あなたは、裏政府から、怪しまれた結果、職場を事実上、追われた。ぼくは、監視を命じられた。ね。でも、ぼくは、開放されたんですよ。なぜかね。』
『はあ、なんか、すじがとおるような、映画の『エークス・ファイル』みたいなような。』
『あれは、情報リークだったんですよ。』
すると、『呪いの時計さん』が口をはさんだ。
『ぼくは、その、うわさ、聞いたことがある。昔の持ち主が、関わっていたんだ。』
『げ、きみ、怪しいとは、思っていたが。やはり、妖怪か⁉️』
『ま、ね。』
『いいですか、みなさん。あ、ごき大将‼️いつのまに‼️』
『ばか、ごきは、どこにでも、潜む。』
ごき大将が、テーブルの下から現れたのである。
『そりゃ、もちろん。』
『宇宙ごきと、われわれは、微妙な関係にある。親戚筋にはあたるが、遠い、昔のはなしだ。連中が、地球征服を企てていることは、事実だ。ただ、裏政府は、用心深い。われわれも、潜入を試みたが、うまくゆかない。』
『うわ、ごきさんも、しゃべったよ‼️』
やましんが、後退りさりした。
『やましんさん、ここは、特殊な空間です。ここだけなら、みな、言葉が通じる。』
『むむむ、いかにも、ご都合主義な。』
『真実ですな。』
『ぜひ、ここで、盟約を交わしたいのです。諸君‼️』
はとさぶろが、テーブルを叩いた。
『はと龍馬さんみたいだね。』
ママが冷やかした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・🕊️
つづく
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