第19ニャ【ファースト○○チャンスニャ】
遂に町を出たぬ子達は、雪山を降りニャがら
すばりは人間でありニャがらコーコーセーとかいう種族に分類されているみたい
それに、驚いたのは歳が十六にもニャるって事
「すばりはお爺ちゃんだったかニャ!?」
「いや、人間としてはまだ子供に分類される。ぬ子とさほど変わりはない」
「ぬ子は二歳! 立派ニャ
全く、すぐに仔猫扱いするんだから
失礼しちゃうニャ、この成熟したボディを見てわからニャいのか?
「猫年齢……と、いうことか……つまり、猫の二歳だと、確か人間に置き換えると二十歳から二十代前半くらいか……」
「ニャふふん! やっぱりぬ子の方が
「……そうか……む、あそこに山小屋があるな。少し休憩を取るとしようか」
すばりめ。都合が悪くニャったらすぐに
でも、確かに山を降り始めて
木で出来たボロっち〜山小屋の、今にも外れそうニャ扉をすばりが躊躇なく開けると、ギィって軋む音がしたニャ
すばりが言うには、この山小屋は山を登り降りする人達の為に建てられた休憩所だから、自由に使っていい筈だと
ぬ子はお母ちゃんに持たされたお弁当を思い出してそれを取り出したニャ。あけてみると、中身はおむすびだったニャ〜!
しかも、お
「四つあるから、すばりにも二つあげるニャ。食べろニャ〜」
「ぐっ……猫が握ったおむすび……」
「大丈夫ニャ。お母ちゃんの肉球の味がするから、とりあえず食べてみろニャ。はむっ、ん〜、美味しいニャ〜」
ぬ子が一口食べて見せると、すばりのお腹の虫が小さく
すると、眼鏡がキラリと光って、
「美味い……」と小さく溢したニャ
そして、二口、三口、とおむすびを食べ始めたニャ。ぬ子も安心して自分の分をいただいたニャン
「ごちそうさまでしたニャン!」
「ごちそうさまでしたっ!!」
お
「お、おいぬ子!? 我の膝で寝るんじゃない!? は、な、れ、ろーーっ!!」
「別にそれくらいいいじゃニャいか〜」
「いや、それよりも昼寝に興じてる場合じゃないだろう。とりあえず一刻も早く、雪山を……って、寝てる。…………苦痛だ……」
☆ぬ子のお昼寝タイム☆〜☆ぬ子のお昼寝タイム☆〜☆ぬ——
ふニャァァ、よく寝た〜♪
って、あれ、身体に
ぬ子、小さいからその中でクルリンと身体を半回転させて上を向いてみたニャ
「ニャらっ!? す、すばすば、すばりり!?」
ど、どうしたんだニャァァ!?
す、すばりがぬ子を抱きしめてっ……
——
気絶してるんニャけど!!!!
はっ! そうだ、ぬ子が無理矢理膝枕ニャんてさせてしまったからっ……すばりが、
「すばりが死んだニャァァ!?」あたふた!
と、とりあえずこの状況を
……駄目ニャ
すばりが無駄に
「ぴニャァァッ、駄目ニャすばり、ぬ子はまだ仔猫っ、じゃニャいけどっ、こ、心の準備が出来てニャいからそんニャ!!」
すばりがこっちに倒れて来たニャ!?
そして例によって例に如し、ぬ子は参りましたのポーズに。しかもすばりの顔が目の前に。眼鏡が落ちて寝顔が丸見えだニャ
すばりの寝顔——かあいいじゃニャいか……
——
寝ている間ニャら……ちょっとくらい……
「すばり〜」
「ん、何だぬ子?」
「ゔニャァラスッ!?」
「ぐばぁっ!? な、何だこの状況はぁぁっ!!」
「それはぬ子のセリフだもんニャ! ぷいっ!」
すばりはまるで怪物から逃げるようにぬ子をポイして部屋の隅へ逃げてしまったニャ
痛い、頭打ったせいでおっ○いのドキドキも消え失せたニャ。すばりの馬鹿
ぬ子は尻尾をピンと張って威嚇のポーズで抗議
そんニャ事はお構いニャしですばりは眼鏡を拾ってかけニャおし、小さく溜息をついたニャ
「すまん、取り乱した。我の魔眼が魔界からの刺客と勘違いしたようだ」
「べ、別に……ぬ子もごめんニャさい」
旅、始まったばかりで空気が重くニャってしまったニャ。うぅ、ぬ子の馬鹿
というか、魔眼って
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