2/20 禍福は糾える縄の如し、あと、苦手なこと。

 昨日この日記で、「ノベプラさんに出張させた百合長編が読まれないよう、凹むよう」と弱音を吐き散らしておりましたが、それから数時間後にミラクルが。


 あちらの読者さまが応援チケットなるものを使ってくださったお陰でしばらくトップページにタイトルが載ることができました。そのおかげでブクマ数が増え、PVも一気に回るといううれしい事態に……。

 もう、拝む勢いでありがたかったです。ご迷惑かもしれませんのでお名前をだすのは控えますが、本当にありがとうございました。貴方になにか良いことがありますように……。



 感謝の念を伝えた直後でナンではありますが、話は変わってweb小説での苦手な慣習など。


 実は「この小説には以下このような要素が含まれます」等、人によっては苦手そうな要素をずらっと並べる警告文文化があまり好きではありません。

 二次創作小説でそれをやるのはわかるんですよね、好きなキャラクターが好みのシチュエーションを演じるフィクションが読みたいのに、好きなキャラクターが苦手なシチュエーションを演じているものと遭遇してしまったら大事故ですから。


 ただオリジナルの創作でやるのはなぁ……と。書き手側に「こういう要素がありまっせ」と書かせるのはなんか違うんじゃないの? と。

 こうした方が読み手に親切だし、不幸な事故が減らせて双方にとっても良い事ですよと言われればその通りなんだけど、なんだかこう……違いますやんかいさ、という気持ちがどうしてもぬぐえないのですよ。

 小説を読むのってそういうことか? と、時に好みにあわないものと遭遇するのも読書の楽しみの一つなのではないかと? まあ、そんなことを思ったりするわけです。

 そりゃあオリジナルで嫌いなものや苦手なものにブチ当たることもあるだろうけれど、そういう時はさっさとブラウザバックするなり、twitterで文句言うなり自分の書評ブログか何かで「地雷を踏んじゃったよ」とかそういうことを書いてくれればいいよ(そういう時は作者の目に入らないように配慮はしてほしいが)……。

 かといって別に嫌いなジャンルを積極的に読めというわけではありませんよ? あと、さすがに暴力表現や性描写などのレイティングやゾーニングは必要であると思います。


 なんといいますか、「あらすじやキャッチコピーで極力本作の概要を伝えるようにするから、そこから合う、合わないを判断してくれえ」ってことですからね……って書いていて、それがめちゃくちゃ難しいことに気が付きました。キャッチコピーつけるの非常に苦手ですから、私。


 ……ああ~、書き手の方にしても「本作は以下のような要素を含みます」って警告した方が断然ラクなんだ~。そりゃそうだ~。でもあんまり好きじゃないんだぁ……。小説ってこう、そういうおもてなし文化に属するものじゃないと思うんだぁ……。

 そういう書き手本位な姿勢を崩さないから読まれないんだぞお前は、と言われればその通りなんだけど、小説でおもてなしをするということはそういうことではないのではという気持ちはどうしても強いのでありました。



 ――急に何を呻きだしたのかといいますと、ノベプラさんの方にある各章の前書き機能を使ってその章で匂わせている性暴力表現への注意を書き込んでいたためです。本当はこういうことをしたくないんですが、書かれている内容が内容なので。それまで楽しんで読んでくださった方の中に必要以上にショックを受ける方が出ないとも言い切れませんしね……。


 

 危険な表現の有り無しを前もってお知らせできるのがweb小説の利点でもあるとは思いますが、便利になることがよい事ばかりではないよなと、世の中の変化に対応できない昔気質の人のようなことをふと思うのでした。



・本の話……

 Twitter経由で知ったなろう発小説、佳穂一二三『婦好戦記 一』が気になったので買って読み始めました。何気になろう等の投稿サイト発小説の単行本を買って読むのは初めてのような気がします(それまでは借りて読むか、そのままwebで読むことが多かったので)。

 殷の時代に活躍した女将軍と彼女に仕えた少女軍師の百合的な要素の強い歴史小説で、まださわりの部分しか読めていませんがなかなか楽しいです。少女小説や少女漫画の面白さを思い出します。

 媒体を考慮して敢えてそうされているのかもしれませんが、濃い内容に反して書き方がややライトなのが残念に思いました。もうちょっと古代中国うんちくや、女性ばかりの軍隊の日常に多くを割いてもええんやで……って声をかけたい。この作者さんならもっと密な文章も書けそうですし。

 





 

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