1/31 上手な文章迷子。

 前回の日記で、めんどいよ~……と嘆いていた自作索引ですが、現在文字数とシリーズ別に分類したものを表示できるところまでこぎつけることができました。ふぅ~、やれやれ。


 ちなみにこんな塩梅になっております。「コイツどんなもの書いてるのかな?」と興味を持たれた際にご活用ください。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054893881607


 あとは同一世界観の物語ごとに仕分けたり、簡単なあらすじをつけたものなども用意したいですね。そんなことよりそろそろ新作小説も書きたいものです。



 話は変わって――。


 昨晩、先月おわらせた自作をようやく読み返す勇気が湧いてきておそるおそるページを開いたところ、あまりの文章の下手さに危うく卒倒しそうになりました。

 特に終盤が酷い。頭の中にある物語を出力するのに精いっぱいで、推敲どころじゃないことがよくわかるものとなっておりました。

 ああああ、酷い~。今からでも自分より文章が五万倍くらい上手な人に発注して、全編ブラッシュアップしてほしい~……となりながら読み進めること数章。なんだかんだ言っても自分の読みたいものを書くことに関しては忠実に、全力で取り組んだ作品ではあったので結構楽しめてしまったのですが、それでもやっぱり擁護しづらい文章の下手さっぷり。


 先ごろまで読んでいた『書くことについて』の効能で手直しする勇気が湧いたのが救いでした。読んでなかったら今頃非公開にしていたかも。

 ともあれ、勇気をもって改稿作業をぼちぼち始めなきゃなりません。


 それにしても文章力をあげるためにはどうしたらいいんでしょうね。志賀直哉でも写経すべきなんだろうか。それがやっぱり手っ取り早いのか。……そういや読んだことないなぁ、志賀直哉……。城崎温泉はよい温泉だけど。

 城崎温泉といえば、何年か前にとんでもない会見を開いた西宮市の議員さんが話題になったときにチラホラ「城崎温泉って『城崎にて』でしか聞いたことが無い」という世間の声をちらほら耳にしてそれはもう驚いたものです。私の出身地ではかなりメジャーな温泉地でしたので……。外湯めぐりもできるし今の時期ならカニも美味しいし、いいところですよ。

 先にあげた文豪ゆかりの地でもあるので、カクヨムユーザーさん的にも良いところかもしれません。


 

 話が横滑りしてしまいました。今日お話したかったのは「上手な文章とはなんぞや?」だったというのに……。


 上手い文章――自分の中では、「目のそろった文章」ということになっています。分かりにくい喩えですみません。

 なんといいますか、針仕事の得意なおばあちゃんによる繕いものや編み物などの手芸品のように、縫い目網目がぴっしりきっちりそろった文章……といった感じですかね。肌感覚にたよったたとえでいよいよわかりづらい? すみません。

 具体例をだしてみますと、その昔、中間小説と呼ばれていた小説群の文体に上手さを感じます。書き手の個性はもちろんあるけれど、するすると無理なく読める。それでいて本を読んでいるという手ごたえや歯ごたえもある。物語の世界に没入する邪魔をしない――といった点が共通しているような。お名前を出すと、田辺聖子さん等になりますでしょうか(ていうか私ごときが上手いとか下手とか論じられる方じゃあないですよ)。


 中間小説と呼ばれるジャンル(?)で活躍されていた方々は、戦中派の方が多いせいか、文学修行をきっちり行ってきたが多いですよね。そのせいか、娯楽色の強い物語や軽めの読み物をかいても、どこかに芯のようなものを感じます。ぐんにゃり、ふんわりしていない。いいなぁ……、と憧れるけれど、上手すぎてもはや「ぼくにはとてもできない」と仰ぎ見ることしかできません。

 

 今はこの当時の文体より、目を緩めたものが主流だとおもいますが、それはそれで好きですね。書き手の個性がモロに出たぐねぐねしたり、ぐにゃぐにゃ、ふわふわした文体もすきです。


 でもやっぱり「上手い文章」と聞いてパッと浮かぶのは、中間小説の文体なのでした。


 ――ということややっぱり写経した方がいいのかな、志賀直哉……。



・新しく読みだした本の話……

 エレナ・フェッランテ『失われた女の子 ナポリの物語4』を読み始めました。のっけから修羅場!

 このシリーズ、二人の女の子の浮き沈み激しい半生記が物語の主軸なんですがそれに内包されているテーマや膨大な登場人物たちの人間関係の絡み合いっぷりに読み応えがあって、異様に面白いですね。というか、ドラマとして語られる人間模様がほぼほぼ地獄と修羅場だし……。

 大河物語を書きたい人は読むと勉強になるかと思われます。

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