八日目 Evergladesでワニの横を颯爽とサイクリング そういえば大晦日やな
同じ国立公園に、違う場所から二度入るという大晦日 (前半)
明けましておめでとうございます!!
日本はもう2020年を迎えましたね!!
こちらはあと4時間で新年を迎えます。今は、国立公園を回って来てシャワーを浴びて、これから夕食&カウントダウンに出かける前に、今日の内容を更新しようとビールを飲みながらPCに向かっています。
今日はとても行きたかったエバーグレーズ国立公園へ足を伸ばしました。
案の定寝坊を決め込み、起きたのは8時ごろ。コーヒーの良い香りがしています。すると、横の部屋(一部屋20畳はあるかという超絶広い家なので横の部屋と言っても違和感があります)で寝ていたMikeが「おはよう。Ninja(僕のニックネーム)。コーヒーはいるかい?」と聞いてくれます。
「もちろん!」と答えて、起き抜けにコーヒーを飲みながら、カウンターを挟んで少しお喋り。MikeはAmerican航空で働いているパイロットらしく、今日の朝からはバハマに飛ぶのだそう。ユニフォームに着替えなきゃと言って、支度を始めました。
その前に「エバーグレーズに行くんだけど、どこが良いかな?」と聞くと、「それなら、東から入るここが良いよ。何が出来るかはビジターセンターで確認してね」と教えてくれました。
エバーグレーズ国立公園はフロリダ半島の南西を覆う巨大な湿地。その巨大さゆえに入り口も複数あり、中は水が張った浅い湿原となっているため、その公園内を突っ切ることは不可能に近いです。
南東から入るルート、北から入るルート、西から入るルートと三つの入り口があり、Mikeはその内、南東から入るところが良いと教えてくれました。
実は初心者向けと言われているのは、北から入るルート。
しかし、良いと言われたら行くのが旅人というもの。早速僕も支度を始めて、車を飛ばします。
しばらくはアメリカの田舎道を走ります。よたよたと歩く黒人のおじいさんたちの間を抜けて、走っていくと農場が広がって行き、その先に突如として現れたのがエバーグレーズ国立公園でした。
あいにく空は真っ白。ところどころ灰色掛かっているでしょうか。今日も天気は良くないなぁ、と思いながらビジターセンターで情報収集。
ここから奥に1時間ほど走るとフロリダ半島の南西、メキシコ湾に面した所にフラミンゴと言うビジターセンターがあり、そこではマナティとクロコダイルが見られると言います。その途中、いくつか良いトレイルの場所を教えて貰いました。
じゃあ、とりあえずフラミンゴに行ってみるか。
と、決めて車を走らせます。
アリゲーターを轢かないように注意しながら……。
疎らに葉をつけたヌマスギの林が道の両側に広がっています。その足元はぬかるんでいて、所々きらりと水面が光りました。
しばらく走ると、視界が開けます。
左右一面、背の低い水草が顔を出す広大な湿原が広がりました。
「おぉー」と思わず感嘆の声が漏れます。
思い描いていたエバーグレーズのそのままの風景でした。
観光地って話だけ聞いていたり、断片的な情報だけ持っていたりすると、意外とそのイメージと実際の場所にギャップが発生したりするものですが、ここは間違いなかったですね。
思い描いていた通り、地平線まで続く湿原。
広大な自然がそのまま在る。
そんな場所です。
僕は何事もなくフラミンゴに着き、軽くサンドイッチでお腹を満たします。この時点で、空は晴れ模様になり、気持ちの良い青空が広がり始めます。フラミンゴ周辺では特に何も無かったので、来た道を引き返しながらトレイルに向かいました。
トレイルと言っても1kmあるかないかくらいのものが多かったので、散歩的な感じですね。でも、やはり、水の上にかかる木製のデッキから見渡す湿原は圧巻。足元に目を落とすと、蓮や水草の間は澄んだ水に満たされ、更に目を凝らすと、ガーが、ブルーギルが、その他多くの魚たちがゆらゆらと漂っていました。
泳いではおらず、本当にその場所でとどまって漂っているのです。皆が皆、水面で、水底でその場にすっと落ち着いているのです。魚は泳ぐものだと思っていたので、とても不思議な光景でした。
そして、木の幹の下の水草の上でのんびりと日向ぼっこをするアリゲーターが!!
NASAの敷地内でも数匹赤ちゃんのアリゲーターを見かけたのですが、こちらはそれよりも大きかったですね。カメラを気にせず、のんびりとふわふわの水草の上に乗って、口をぱくぱくさせる姿は可愛いものでしたね。
それだけでかなり満足はしていたのですが、やっぱり欲がムクムクと湧いてきます。道を通せんぼするアリゲーター見れなかったな……。有名な北側の公園はどうなっているんだろう……。
でも、時間はもう2時になりそうだ。
ここから、50kmほど離れているので少なくとも着いたら3時過ぎになっているだろう……。今日は諦めるべきか……。いや、でも……。
逡巡をしましたが、僕は「あかんかったら、その時はその時や」と覚悟を決めて、北のShark Valleyへのナビを入れました。
この判断は果たして正しかったのか……。
(後半へ続く)
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