第6話
「これがお前の『親衛隊』かよドチビ。この海ゴキブリどもをけしかけようってんなら結構頭いいぞ、お前。もう臭くて臭くて心が折れそうよ。それにしてももう少し他に居なかったのかよ。海ゴキブリ使いのヒロインなんかたぶん史上初だよ? こんなのに戦わせるのがお前のキャラだっていうんなら、もうそりゃ悪役だぞこのブスブスブスドブス」
立て板に水の
「ごめん、ごめん、ごめんなさい。言い方を間違えました。これからは気を付けます」
と、やっとキチンと謝ることができた。
「ちゃんと謝れるじゃないか。これからは気をつけろよ」
と言うや否や白目をむいてタキに倒れ掛かるホシオ。
「お、重い………!!!」
タキはのしかかってきたホシオの身体を、思い切り地面にたたきつけた。今度はもうホシオは目を覚まさなかった。
「死んでないよね? 死んじゃダメ!!」
ホシオの身体をまたぎ、胸倉をつかんで頬を思い切りビンタするタキ。意識は戻らないが、死んではいないようだ。深く安堵のため息をつくと、ホシオの身体にまたがったまま、ドスンとへたり込む。情けなくて、疲れて、涙が出そうだ。もう陽は沈んでいた。
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