第3話
ホシオの
一方、タキは両手を腰に当てて正面からホシオを見下ろす。先ほどの涙はもうない。
「お聞きなさい」
「私は父の
ホシオは
「オレの岩はどこです? あと、あなたのお父さんとはどなたでしょう」
あっけらかんとした口調で周りを見渡しながら訊ねる。
「
内心の動揺を隠してタキが答える。おかしい。いつだって誰だって、タキにこうやって問い返してくる者はいなかった。タキの言葉を
「もう日が沈む。今すぐ向かうぞ。ほれ、いそ」
「うるせえなあ」
うつむいていたホシオの口から、ドスのきいた文句が絞り出された。今までそんな
「よくも無理矢理引きずり出してくれたな、このチビ。なにが『
一息にまくし立てる。タキはホシオの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます