僕の姉はブラコン？

お詫びの品？

「ん〜　どう言う品を渡したら喜んでくれるかな〜」

　私、荒井愛梨は今、学校の生徒会室で、私の最愛の弟、荒井良弥に渡すお詫びの品について1人考えていた。　昨日は良ちゃんが私以外のクラスの女の子と仲良く一緒に帰ってるのを見て、イライラしてその日は良ちゃんと一度も口を聞かなかった。

いくら何でもあれは無かったと思う…自分でも反省… 良ちゃんが話しかけてきても無視するのは心が張り裂けるくらい辛かったな… ごめんね？　良ちゃん許してね？　今日はいっぱいキスしてあげるからね？　そんな事言っても、したら良ちゃんに嫌われそうで怖いから、やらないけどね？

それより、良ちゃんへのお詫びの品だ。昨日は良ちゃんに冷たくしてしまったから、今日良ちゃんにプレゼントを買って、良ちゃんに許して貰って、いっぱい良ちゃんと仲良くお話するんだ！　とは言っても良ちゃんに何買ったら、喜んで貰えるかな？

「おはよう！　荒井さん！！　どうしたの？何か元気ないね！！」

私が良ちゃんに何を買うか考えていると、副会長の本田君が生徒会室にやってきた。

「おはよう、本田君　本田君、貴方に質問があるのだけど…」

「ん？　どうしたんだい？　ひょっとして俺に恋しちゃった？　俺なら全然いつでもウェルカムだよ！！　荒井さんなら！」

「違うわよ、そんな事じゃない　ねぇ、本田君　貴方に仮にお姉ちゃんがいたとして、どんな物をプレゼントしたら貴方は喜ぶかしら？」

「俺は、どんなプレゼントを渡されても嬉しくなると思うな！！　まーでも俺が、プレゼントで渡されて一番嬉しくなる物は、荒井さんかな！！」

どんなプレゼントを渡されても嬉しくなる…か… やっぱり、プレゼントと言うのは、どんな物を渡すかじゃなくて、プレゼントを渡す方の気持ちが大事なのね… 何だか良い勉強になったわね…

「あ…荒井さん…俺、今告白みたいなのしてみたんだけど…返事は？」

決めたわ！　私、今日良ちゃんに渡す品を！！　それは…服よ！！　良ちゃんにめちゃくちゃ可愛い服を買って、良ちゃんに渡すわよ！！　そのためにも今日は、はやい事、生徒会の仕事を終わらせなきゃ！！

「あ…荒井さん？　聞いてる？」

よーし！　そうと決まればさっさとやるわよ！！まずは…これからね！！

「荒井さ〜ん　お〜〜い！」

「あっ…本田君　ごめんなさい何か喋ってた？　私今、生徒会の仕事で忙しいから話なら後日にしてもらっても良いかしら？」

「あっ…そ…そうなんだ…わかったよ…また、後日にするよ…」

本田君はそう言って生徒会室を後にした。彼、何だか寂しそうな顔をしてたわね…一体何があったのかしら？　

　そんな事よりも生徒会の仕事を終わらせなきゃね！　待っててね！良ちゃん　良ちゃんに可愛い服を買って帰るからね！！